私は巨人ファンです。
親子2代の巨人ファンです。
子供もその影響を受けて
これで親子3代にわたっての
巨人ファン一家であります。
今年、シリーズ2連覇を目指していた巨人は、
道半ばにして悲願を達成することが
できませんでした。
しかし、それが
「つまらん日本シリーズ」
だった理由ではありません。
私が愛する巨人軍の相手は
楽天ゴールデンイーグルスでした。
楽天の本拠地は、ご存じ仙台。
仙台の球団は宮城県の球団であり、
東北を代表する球団であります。
東日本大震災で甚大な被害を受けた
東北地方を元気づける宿命を背負った
ゴールデンイーグルス。
また仙台は、私が学生時代をすごした
とても思い出深い場所です。
友人・知人もたくさんいます。
Kスタ宮城での大声援を目の当たりにして
(自分が今でも仙台にいたら、
楽天を応援していたかもしれない)
と思いました。
そんな状況なので、今年の日本シリーズは
「巨人が優勝しても、楽天が優勝しても
どっちでもOK」という思いだったのです。
たとえば。
シリーズ最終戦、3-0で楽天リード。
9回のマウンドには
24勝0敗でシーズンを終えた
田中マー君。
しかし、昨日、
160球完投の疲労のせいか、
ストレートに球威なし。
ヒットを2本打たれて
2アウトながら1、3塁のピンチ。
次のバッターがホームランを打てば
一気に同点という場面。
このとき、私は、
マー君に最後をビシッと締めくくってほしい気持ちと
代打の矢野にホームランを打ってほしい気持ちが
ちょうど半分ずつくらいの割合で心を占領していました。
この対決は、マー君が矢野から三振を奪って
試合終了になったんですが、この瞬間、
(結果がどっちに転んでもいい、なんて
こんなにおもしろくないことなんだ~)
と思いました。
「巨人なんてパ・リーグの最下位球団より弱い」。
忘れもしない1989年の日本シリーズ。
巨人が3連敗したあと、相手チームのピッチャーが
勝利者インタビューで言ったひと言。
そのひと言が巨人の選手たちの逆鱗に触れ、
その後4連勝で逆転優勝したときの痛快な気持ち。
ドラマ『半沢直樹』みたいに
正義と悪がはっきりあって、
苦しんで、苦しんで、苦しみ抜いた結果、
「やっぱり正義は勝つよね~♪」みたいな、
そういうシナリオにこそ人は感動するのだ、
と思いました。
…とはいえ。
初めて日本一に上り詰めた
星野監督の試合後のインタビューは、
私の涙腺を崩壊させるのに十分なものだったことは
隠すことなく公表しておきます。