(前回は>>>こちら。)


さて、障害を受けて落ち込む母親に

私たちは何を言ってあげられるのでしょう。


そもそも、その人の性格や人生歴、

周囲の環境や私たち専門職との関係など、

同じ言葉・行動をとっても、条件が変われば、

その反応は、まるで変わってしまう、

つまり、絶対の正解はないだろう、

ということが前提ですが、

あえて私が思ったことを表明したいと思います。


みなさんはどう考えられましたか?^^




私が真っ先に思ったのが

発言したPTさんと患者である母親は

障害があることに対して共通した考えを

持っておられるのではないかな、

ということでした。


それは、

障害はどんな場合においても

マイナス要因である、

ということです。


片麻痺を負った母親は、

これを完全に元通りにすることはできず、

よってマイナスを抱えたままで、これからの人生を

歩んでいかなければいけないということです。


母親はそれを悲観して、

どうにもできないPTもかける言葉がない、

ということです。




そして、次に私が思ったことは

障害は何を持ってマイナスと考えるのか、

ということです。


障害とは、どう転んでもマイナスなんだろうか。




個人名をあげるのははばかられますが、

著名人ですし、そのほうがイメージしやすい

と思うので書きます。


『五体不満足』という著書で有名になった

乙武洋匡さんは生まれながらにして

四肢に障害がある人です。


しかし、社会的には結婚もされ、子供さんも

おられ、スポーツライターや小学校の先生や

さまざまな仕事をしてこられています。


日常生活上の世話を受けておられるかどうか、

そこまでは存じ上げませんが、私の知る範囲では

なんら健常な人たちと変わらない生活を

送っておられるように感じます。


彼は障害によってマイナスの人生を

送っているんでしょうか。


もちろん、ここまで生きてきたなかで

障害が文字通り人生の障害になってしまった

出来事もたくさんあったことでしょう。

また、私の想像を超えるような壮絶な努力も

されてきた結果の現在、なのかもしれません


ただ、誤解を恐れず言えば、

彼がこれだけ有名な存在になったのは

生まれ持った障害があったからだと思います。


彼は障害を持って生まれたからこそ、

現在の彼の人生がある。

それはけっしてマイナスの人生ではない、

のではないか。

少なくとも私にはそう見えます。


…ということは、障害があると必ずマイナスだ、

ということは言えないですよね。


では、私たちは障害の何をマイナスと

思っているのでしょう。


(つづく)



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