「ひとつ年上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」
この言葉を知らない、若い人もいるでしょうか。
まあ、そういう私も、何歳上でもかまわないと
思っていたんですが(苦笑)
まあ、男にとっちゃあ、
姉さん女房って、とってもいいんだよ、
ってことと、理解しているんですが。
そんなご夫婦がいました。
70歳代前半のご主人、要介護3。
奥さんは70歳後半。
奥さんはとっても面倒見がよくて、
自分の体のことはさておき、
ご主人が言うとおりに、かいがいしく
介護をしていました。
昔からそうだったのでしょう、ご主人は
奥さんがいないと暮らせないのに
あごで人を使う感じです、と~~っても
わがまま。。。
奥さんいわく、「結婚してから
ず~~っとこんな感じです」とのこと。
しかし、そんな生活もすぐに破綻する日が
やってきました。それは腰痛でした。
…ご主人が。
長年トラックの運ちゃんをしていた
ご主人。あれって、やっぱり腰を
痛めるんですね。
年に1度はひどい腰痛になって
トイレにも行けなくなるということで
入院をくり返します。
今回も腰痛の再発で入院して
しまいました。
「悪くならないようにリハビリしに
デイケアに通いましょう」って言っても、
「あんな、役にたたんもんが行くところに、
わしはまだ行かんでもいい」って
だいたい、そんな感じで断るんですね。
そして、四六時中家にいることに。
生活が破綻したのは、実は
ご本人の腰痛だけじゃありません。
奥さんも根を上げられました。
そんなに体が丈夫ではない奥さん。
一緒に同じ病院に入院されたのでした。
そして、今日は退院にむけての
カンファレンス。
「あんた、もう私も限界ですから、
デイケアに行ってくださいね」。
優しい声だけど、厳しい言い方で
ご主人に突きつけました。
(ご主人、どう言うかなあ)と
思っていましたが、意外や意外。
目に涙を浮かべて「はい…」と
ひと言。その姿は、注射を観念した
子供のようでした。
「そうならそうと、はっきり言えば、
よかっただがな」と、ちょっとした
反抗心をちらつかせながら。
(お~、うちの子みたいだな)って
その光景を見ながら思ってしまいました^^
「田中さんの言うこと聞いて、二人で
長生きしようや」って、奥さん、凄んだあとに
優しい言葉をかけてあげられる姿は、
すべてを許してくれるマリア様みたいでしたよ^^
「熟女ブーム」って、昔からあったのかもね?
=*^-^*=にこっ♪