新規利用の相談がありました。
70歳代後半の女性。でも、
髪は真っ白でボサボサ。
顔のしわも深く、シャツも
半分はズボンから出ていて
失礼ながら歳相応には見えない、
とても老けた容貌でした。
同伴してこられたのは、
同居する息子さん。
「叔母がこちらにお世話になって
いたものですから」。
5年ほど前、こちらに併設している
デイサービスに、この女性の
お姉さんが通ってきていた、
とのこと。
どこにも出かけるところがなく、
ずっと家で過ごしているので、
週に何日かはデイサービスに
行って欲しい、と息子さんは
話しました。
デイサービスなんて行きたくないと
言うお母さんも、お姉さんが
行っていたところなら、なんとか
その気になるんじゃないか、と。
「どんなところか、とりあえず
行ってみましょうか」。
女性と息子さんと私の3人で
デイサービスに行きました。
玄関を入ると、管理者さんが
待っていました。
「こんにちは~、ひさしぶり♪」
事前に電話をしたら、
「Aさんの妹さんね、よく知ってるよ」
と、管理者さん。
玄関で待ってもらって
3年ぶりの再会を
演出してもらいました。
「私のこと、覚えとる?」と
笑顔でたずねる管理者さんの
顔を見て…。
ボーッとしている女性。
どうやら記憶にないご様子(苦笑)
「お姉さんのときに家に行かせて
もらったんですよ!うれし~わ~♪」
あ!ちょっとだけ笑った!!
「今日はね、近所の人たちも
来てますよ~」
ご近所さんの隣に座らせてもらった
女性。なんとなく分かるような、
分からないような、キツネにつままれた
感じの顔をしていました。
でも、つられて体操してる^^
その姿を少し離れたところで
眺めながら、息子さんと管理者さんと
私の3人で立ち話などを。
「お姉さんの介護、ほんとに
しっかりされてたのに。」
「そうです、叔母が施設に入るまでは
一生懸命だったんですが、あれから
大きな病気をしたり、運転する車で
事故をしたり、で」。
「気持ちが萎えちゃったんですね、きっと」。
お姉さんを介護していた頃の
見る陰もない、といった感じの
管理者さんは、それでも、
「ここに来て、元気になって
もらいましょう。大丈夫、大丈夫」
という言葉に期待して、
2人は帰って行きました。
デイサービスは来週から始まります^^