1ヶ月ぶりに自宅に戻ったAさん(90歳;女性)

のところに行きました。

大きな手術をされましたが、みるみる

回復。予定より半月以上早い退院に

なりました。


Aさんは自分の部屋のソファに

どっかり座っていました。

おなかのところにネコを抱えて。




Aさんは重度の認知障害があります。

同居する娘さんの名前も忘れてしまう

ほどです。もちろん私も、

いつも「初めて見る顔」です(笑)




Aさんの入院中の様子は

それはそれは大変だったそうです。

体力がないので、病室を飛び出したり、

歩き回ったりすることはないものの、

横になっては起き上がり、

ベッドから下りようとして止められて、

なだめすかして横になってもらう。

こんなことが24時間続いたそうです。


「安定剤で2時間寝れば良いほうでしたよ」

3人の娘さんが交代で番をしていた

そうですから、なんとか持ちこたえたものの、

自宅に帰ったらどうなるものか、と

とっても不安な気持ちをもらしました。




「ちょっとは大丈夫かな?」

ネコを抱いて落ち着いた顔をしている

Aさんを見て娘さんは言いました。


「家に帰ったら、ネコちゃんがいるから、

もしかしたら…と思ったんですけどね」


5年前から飼っている三毛猫。

ほぼ、その間、ずっと一緒にいた

Aさんとネコ。

寝るときもご飯を食べるときも

TVを見るときも、ず~っと一緒だった

そうです。「寝食をともにする」とはまさしく。


Aさんが病院で落ち着かなかった理由は

もしかしたら、横にネコがいなかったから?


「ネコちゃんもね、おばさんがいなくて

ストレスだったみたいですよ」と娘さん。


Aさんが入院していたあいだ、

寝る部屋を代えたんですが、落ち着かず。

家の網戸に爪を立てて必死に

”ガリガリ”やっていたそう。

やっぱりストレスを抱えていたのかも

しれません。




今日は久しぶりの水入らず。

ゆっくり眠れるかな?^^



「Aさん、ネコちゃんと一緒で良いですね~」

「はははは、はい~」



やっぱり私のことは分からないようでした

けど、入院していたときとはまったく違う

おだやかな顔を見られて、私も、ほっと

できました^^




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