私は在宅で暮らす皆さんのケアマネジメントを

していますが、勉強のために特養施設の機関紙

も読む機会があります。


その機関誌の中で、今回の介護保険制度改正について

自分が思っても見ない視点で書かれていた特集が

ありましたので、ちょっと今日はそのネタを^^



このたびの介護保険制度改正では、

「地域包括ケアシステム」が広く紹介されました。


これは、24時間365日、サービスを受けられる

体制を作ることによって、住み慣れた自宅で

安心できる生活を送れるように、とされたものです。



このことは、まことに立派な、というか、

すてきな考え方だと思います。

(実践することについては、いろいろな

壁をクリアしなければならないようですが…)



しかし、この理念は特別養護老人ホームに

とっては死活問題、という話になるようです。








介護保険の財政はひっ迫しています。

そのために「税と社会保障の一体改革」など、

仕組みを大幅に変えて、破たんしないように

しよう、と考えられています。



介護において、「特養」は、

「財政を圧迫しているもの」として

位置づけられています。



それは、「在宅サービスに比べて、

多くのコストがかかる」からです。

施設サービスを利用している人は

在宅サービスを利用している人に比べて

4分の1なのに、使っている費用は

2分の1です。(わが町調べ)


おそらく、全国的にそうなのではないか、

と思われます。


つまり、単純に施設に入っている人は

在宅サービスを受けている人の2倍

費用がかかっている、ということです。



ですから、「地域包括ケアシステム」は

コストのかかる施設ケアではなく、

コストのかからない在宅ケアを

推進していこう、という考えなのです。



施設に入らざるをえない人が在宅生活を

維持できれば介護保険の財政は

今ほど苦しくなくなる、ということのようです。



ですから、多くの識者は、病院から在宅へ

復帰する位置づけである老人保健施設は

「通過施設」であるから良しとしても、

「終の住処」と位置付けられている特別養護

老人ホームには風当たりが強いのです。





「住み慣れた地域で最後まで」という

キャッチフレーズは、なるほどすてきな

ことですが、こと、特養の立場から眺めると

また違ったとらえ方になるんだなあ、と

おどろいた次第です。



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