今日は新規でサービスを利用したい、

というお家に訪問しました。


初回のアセスメントです。


脳梗塞、左片麻痺

要介護2の男性です。


お家にお邪魔してご本人と

奥さんと面接しました。


「言いたくないことはおっしゃられなくても

けっこうですからね」と前置きして

話を始めました。


生い立ちから、仕事のことから、

病気のことから、子供さんのことから、

サクサクと聞かせていただきました。


しかし、ご本人はあまり

しゃべりたがりません。

奥さんは「昔から無口な人ですから」と

言いました。


(そりゃそうだよな、赤の他人に

プライベートなこと、そうそう話したく

ないよな…)と申し訳なくなりました。


ひととおり話も終わって、奥さんが

「お茶の準備をしてきますね」といって

台所に行ったとき、ご本人と2人きりに

なりました。


そのとき、ご本人が「田中くん、こんな話は

いいから、どっかから嫁さん世話してくれんか」

と、半ば唐突に話しかけました。




利用者さんのお宅を訪問したときに

何度か聞かれた“お嫁さん問題”。


女性のケアマネや介護職さんだったら

「あんたが嫁に来てくれたらなあ」って

言われた人も多いと思います。


そのおうちはご本人夫婦と40歳代の

子供さんの3人暮らし。

未婚の男性がいるお家にとっては

切実な問題なんだろうなあ、と

つくづく思います。




「息子さんのお嫁さんですか?」

ご本人は黙っています。


「そうですね~、うちの職場にも

いないことはないんですけど」。


こういうときの答えはいつも悩みます。


昔は「内緒で誰かと付き合って

おられるかもしれませんよ」なんて

軽口をたたいていたこともあったんですが、

どうも、それも違うような気がして。


「誰か世話してくれんか」と

くり返したその男性。


その言葉を言うと、

「利用者さん」の顔が
「おやじ」の顔になっていました。



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