先日、お葬式の手伝いをしていたときの話です。

「田中くん、資格があっていいねえ」というところから、

田舎じゃ若い人は働くところがないなあ、という話になりました。



もともと勤め先の選択肢が少ない田舎です。

公務員、建築関係、医療・介護関係、金融・保険業


ぐらいでしょうか。

製造業だって規模の大きなところはほとんどありません。

農業は専業で食っていける人なんて、一握りもいないですし。



十数年前は建築関係の公共事業が大きな受け皿になっていましたが、

インフラ整備もかなり進み、高度経済成長のときほどの仕事もありません。

今は軒並み倒産や業種変更を余儀なくされています。



いつのころだったか、「公共事業が減らされた分は介護が受け皿になる」

といっていた国会議員がいたことを記憶しています。

ところが介護保険は崩壊の危機で、受け皿になるなんて

ことになっていません。

医療の締め付けも近年厳しいものがあります。



ところで、公務員、建築関係(公共事業)、医療、介護。

すべて「公のお金」を分配されることで成り立っている

業界なんですよね。



だから、公のお金を絞られると、真っ先に困るのは地方、ということになります。



物を作って販売して、それで利益を上げる業界って田舎にはあまりない。

利便性を考えると、どうしても都市部に作らなければいけない。

働く場所があるとそこに人が集まり、その人目当てにサービス業が発達する。

そしてまた雇用を生む、という循環ですね。



「どんな産業でも良いから、田舎に働く場所を」なんて思ってたら、

原発がやってきました。

しかし、それを歓迎してたのは、数十年も前の話。

ただ、「このままでは食いはぐれるから、危険でも再稼働してほしい」

と願う人も少なくないでしょう。なんとも悩ましい問題ですね。



しかし、みなさんもご存じのとおり、

都市部でも良い循環ができなくなってきました。

人件費の安い外国へ工場を進出させれば、本当に

日本で働く場所なんてなくなってしまいます。



そして、税収が下がり、公のお金が絞られる。

それをあてにして成り立っている産業のひとつが

私たちの仕事です。



「税と社会保障の一体改革」といって

消費税を上げるどうか、と騒いでいますが

あれで、良い循環がもたらされるでしょうか。



「若い人は働く場所がないなあ」という話から

そんなことを思った今日このごろ。



今日はちょっと落ち込みぎみ…orz

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