今日、事務所をゴソゴソ整理していると、
背中に殺気を感じました。
(ん?)とふりかえると、事務所の入り口に
立っていたのは大熊さん(仮名)。
私と目があったとたん、顔を背けて
しまいました。
(用事があるぞ!)という意思表示でしょうか。
私はビビリながら「あ!どうもどうも」と
大熊さんのところに行きました。
私は、どうも大熊さんが苦手です。
ちょっと恐いです。さらに恐いのに、
時々、冗談みたいなことを言われるので
どう返したらいいか、とまどってしまうのです^^;
のると、「調子に乗るな」と言わんばかりの
顔をするし、流すと不機嫌になります(苦笑)
そんな大熊さんが事務所にやってきたわけは、
奥さんが近いうちに退院されるからです。
退院後のケアプランについて相談したい、
ということでやって来られました。
もっとも、素直には言われませんけどね^^;
入院前はデイサービスを利用していたのですが、
入院の原因がデイサービスにあると思っておられる
ふしがあります。ここでは詳しくは述べませんが、
「それは誤解だろう」と、入院先のお医者さんも
言っておられました。
でも、大熊さんはそう思っているので
退院してここに通い始めて、また同じように
入院になると困る、なんとかならないか、
と言っておられるのです。
別のデイサービスも紹介しようとしましたが、
「ここに来させない気か!」と怒られます。
実は、何カ所かデイサービスを渡り歩いていて
ケアマネも私で3人目です。
大熊さんからデイサービスの文句もたくさん
聞かされました。
でも、結局のところ、大熊さんはここに
通わせたいようでした。
何度も何度も「また入院になったら困る」と
くり返す大熊さんを見て、だんだん”かわいそう”
になってきました。”かわいそう”という言葉は
ふさわしくないかもしれません。
たしかに再び入院してしまうことは
奥さんも大熊さんも大変です。
いろんな事情があって、デイサービスも
利用しなければいけない。
でも、そのデイサービスは信用できない。
でも、ここの職員とは顔なじみになって、
それは悪い気はしない。
そんな、とっても複雑な心情が
話をする中から感じられたのです。
でも、「絶対にないとはいえませんよ」と、
勇気を出してお伝えはしました。
再び入院することについて、です。
その危険性は0にはできない、でも
当然、その危険は回避するように
努力します、とお話ししました。
大熊さんは何も言いませんでした。
頭の切れる人なので理解してくださっている、
そう思いました。