(前回は>>>立ち上げ )
真新しい施設での授産作業は
手探りでありながらも充実していました。
作業は大きく分けて、
「農作業」、「室内作業」、「パン製造」でした。
障害のある仲間たちも学校を卒業したばかり
だったり、仕事もできず家にいた人も多く、
「仕事をしてお金を稼ぐ」ということが
どんなことなのか、理解してもらうことから
始まりました。
養護学校でも手に職をつけるような
授業もありますが、その対価として
お金がもらえるということが分からない人も
多かったのです。
なかには、お金の価値を理解することすら
困難な人たちもいます。
そういった仲間たちに「仕事ができる楽しさ」
「仕事の大変さ」「仲間たちと励まし合って頑張ること」
「努力の成果としてもらえるお金の価値」
「そのお金を大切に使うこと」など、
障害があっても1人の立派な社会人として
自立(自律)していける「生活力」のようなものを
身につけてほしい、という実践をやっていきました。
ただ、それらを管理的に、指導的に行うのではなく、
彼ら、彼女らが主体的に気づけるような姿勢で
臨むところがミソですね^^
さて、手探り状態で始まったこの施設ですが
あっという間に1年が経ちました^^
1年間の間に施設内の作業の充実、
販売促進、商品企画など、売上げを
伸ばすための仕事に没頭し、さらには
もっと高い賃金を得るために、施設の外に出て
働かせてくれる職場を探したりもしました。
それに併行して、お金の価値を知る勉強会を企画したり、
お金を使うための余暇活動なども仲間たちと一緒に
考えていきました。
その一番の思い出は、海水浴と一泊旅行ですね^^
真ん中にいるのが、10年前の私です。
…んなわけないじゃないですか^^(笑)
ところで、お金の価値を知ってもらう、ってのはけっこう難しく、
親が無条件に彼らにあてがってしまうところもありますから、
お金の大切さ、ありがたみが分からず、
貸し借りでトラブルになったり、「仕事に頑張る」という
気持ちになりにくかった人たちもいました。
…というわけで、いよいよグループホームの話に
なっていくのですが、ちょっと長くなりそうなので
また次回^^v
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