よそのケアマネさんですが、四苦八苦しています。



山あいに暮らす丸本さん(仮名)。要支援2の妻と2人暮らしです。

その丸本さんの担当になっているケアマネさんが何を四苦八苦しているのか、というと…。



酒なんです、お酒。



きっかけはお酒の飲み過ぎで歩けないほど衰弱してしまって、入院した時からです。要介護の認定が出て、担当のケアマネさんが決まったんですが…。

70歳代前半とまだお若いので、お酒を断ったら元気になり退院されたんですね。そして、家に帰るとまたお酒が始まり、もとのもくあみに…。

かかりつけのお医者さんと、何度も「もう酒は辞めた。」と約束しますが、それもその場の言い逃れで、同じことのくり返し、です。



デイサービスも利用されているのですが、朝からお酒を飲んで中止になったり、休みの日もデイサービスに電話をかけてきたりして、デイサービスも対応に苦慮しています。



今日はとうとう、デイサービスの管理者が「ケアマネに何とかしてもらわんと。」と、ケアマネさんに怒りの電話をかけたそうです。



端から見ていて、私は「この人の担当にならなくて良かった」と胸をなで下ろすとともに(苦笑)、「こういう人は、もうどうしようもないよな」と半ば諦めにも似た気持ちになってしまうのです。



お酒に走るのはお酒が好きだからなんですが、お酒に走らざるを得ない理由が根本にあると思うんですよね。ストレス解消とか、寂しさとか、何もすることがない、とか。



それが習慣化するんです、きっと。

あ、いや、私の酒好きを肯定するってことじゃないですよ(笑)



「酒は飲んでも飲まれるな」というのはよく知られた言葉なんですが、もちろん、それはそうです。でもね、“飲まれないようにする”ってのは、“言うは易し、行うは難し”なんです。“ついつい^^”って感じで、飲んでしまうんですね。



「飲酒を常習する習慣を断ち切ってまともな社会生活を送る」というのは一般的には正義で、そのように矯正しようとする力が大きくなっていますね、この世の中は。



そして、要介護と認定されて、ケアマネというものが自分の担当についたことによって生活に干渉してくる。でも、その人にとっては、これって息苦しいなあ、と思うのです。



ケアマネもその人を担当する事によって、矯正する役割・使命みたいなものがついてくる。内心「嫌な人、担当しちゃったなあ」って、思う人もいるんですよ、ここだけの話ですけどね。かといって、ほっとくわけにもいかないですしね。



制度があるばかりに、こういうジレンマみたいなものが生まれるんでしょうかね?



正論を述べれば、この人がお酒に走らざるを得ない心の部分をケアすることがこの人へのマネジメントなんでしょうけど。

いっぽうでは、「やりたいようにやって、生きたいように生きれば。」と、思ってしまうんです、正直なことを言うと。


また入院するほどお酒を飲み過ぎてしまうのは良くない、とは思いつつ…。

難しい問題です。