「それにしても、大きな家。掃除も大変でしょう。掃除は誰がしてるんですか?」
家事のことを聞きます。家族構成や、家では誰が、どんな役割をしているのか?その家族関係は?を聞くきっかけです。
大きな家じゃない場合、「ちっちゃな家ですねえ」はバツですよ(笑)
「(ちょうど良い大きさで)使い勝手が良いでしょ」とか、まず不快なことは言いません。当たり前ですね^^
「嫁がしてくれます」
「お嫁さんですか。Kさんの部屋も?」
「うちの部屋は万年床。ワッハッハ。」
だいたいの場合、お嫁さんは遠慮して、ご本人達の部屋を片付けることはありません。掃除や洗濯までお嫁さんがしている、となると、まずお嫁さんも協力的だと考えています。
この家の場合、お嫁さんとの関係はもう少し見ていく方がいいかな?と思います。
息子さんはどうでしょう。
息子さんはこの話に付き合ってくださっている、という時点でご本人達との仲は悪くないでしょう。ただ、嫁さんに遠慮しているとか、両親にべったり、ということも考えられます。そうなると、ちょっとは危険もはらんでいる、という。
たとえば、今後、介護量が増えたりしたときに、例えば「嫁に迷惑かけられん」と施設行きを選択する、なんてこともありますからね。
「最後に家族構成を聞いても良いですか?」
「私と息子と嫁さんと…。」と妻。
家族の職業は経済状況の把握になります。社会人で無職の人がいる。そんな場合はちょっと心配。
また学生や幼児はいないか。学生がいると進学などの費用の問題、幼児がいる場合は家族の手が取られる場合もありますからね。別なケースでしたが「孫の世話を頼まれたから、おばあさんのショートステイを」という人がいました。
あと、新しい家だと家のローンがあるかどうか聞くこともあります。でも、「ローンがありますか?」とは聞けないですから、「どこの工務店さんですか?」あたりから聞くと聞きやすいです^^
経済状況と言うと年金額を聞きたいところですが、Kさんご夫婦は農業をしてこられたから国民年金です。あえて聞くこともないですね。
これでアセスメントは終わりました。
「じゃあ、これで…。」
と言いつつ、
「あ、」忘れてた!という演技をして(笑)
「ご本人のお部屋はどちらですか?」
とフェイントをしてみました(笑)
Kさんのお部屋を見せていただくためです。
ご本人の部屋は必ず見ておきたいですね。
でもKさん、万年床、っておっしゃってましたから、
多分汚いだろうなあ、という予想はしていたんです。
だから、きっと見られるのを嫌がられるだろうな、と思って、です。
でも、やっぱりここはケアマネとしては
把握しておかなければいけませんから。
ただ正攻法じゃダメだと思いましたので。
「あっちです」
「え?どこどこ?」
「あっちです」
「あ、あそこですか。ちょっと見させてもらっても良いですか?」
「いやあ、散らかっているから。」
やっぱりダメでした(苦笑)
散らかっているお家の中、見られることに抵抗のある人は多いですね。
そーとー、散らかっているようにお見受けしました。
仕方がありません、また今度にしましょう。
初回の面接にしてはいろいろと聞くことができました。むこうもいろいろしゃべってくれたので、こちらも聞き取りしやすかったですね。
無口な方だと、なかなかこうはいきません。
「今日はスムーズに聞けたなあ。」と、帰りの車の中で自己満足に浸っていた私。
「あ!」
風呂場とトイレを見せてもらうのを忘れていました(笑)
ご本人の動く範囲(動線)は忘れずに。
(終わり。)
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