病院の地域連携室から新しい利用者さんの紹介があり、今日、その病院へ行ってきました。
退院後の介護サービスについての会議です。
この4月から医療報酬が改定になりました。入院中の患者さんが介護保険を利用するに当たって、地域のケアマネジャーと連絡を取りながら退院後の生活支援を行うと、病院のほうに報酬が入るような仕組みになりました。
去年の介護報酬改定では、同じように連携をするとケアマネジャーのほうに報酬が得られるようになっており、これで、病院・ケアマネジャーともに退院時の連携によって報酬が得られる仕組みになったということです。
患者さんにとっては、退院したあとの生活をどうしていくか、介護保険を使うといってもどうすればよいか分からない、などの不安がある場合、こうした連携を取ってもらえると、安心かもしれません。
私たちケアマネジャーにとっても、ドクターから情報をもらう場所を設定していただけるということで、医療情報がいただきやすい環境になったな、と思います。
「本来なら、報酬をもらわなくても、医療情報を得ることは当然のことだろう」という人もいるかと思いますが、「退院したあとは知らないよ」っていう感じの病院とは連携がとりにくいので、こういう報酬があることによって病院からの協力も得やすいのでありがたく思います。
はてさて、あらかじめいただいた情報に目を通して、会議が始まる前にご本人にお会いしました。
「…歩行、歩行器で見守りってなってるけど、大丈夫かな?」
ご本人はベッドに横になっておられたんですが、かなり痩せておられて「歩けるのかな」、という第一印象を持ちました。
デイサービスを計画しようかと思ったけど、リハビリのできるデイケアの方がいいかもな…。
会議の時間になり、案内されるがままに会議室へ通されました。
私とご家族の方のあとにドクターと病棟の看護師長さんがやってきました。
30歳代前半の、かなりお若いドクターでした。
現病歴、入院中の経過、日常生活の留意点などの説明があったあと、「それで、デイサービスのほうはどうなりますか?」ドクターが私に質問しました。
「はい、デイサービスのほうには連絡をしています。ただ、歩行状態とか大丈夫ですか?ちょっと難しいようだったら、デイケアで歩行状態を見てもらう方法もありますが…」
ドクターはしばらく考えて、「デイサービスでいいでしょう。はじめはご本人も慣れないだろうから週2回くらいで行きましょうか。」
うわあ、そしたら週5日は寝たままかよ…。
リハビリは必要ない、というドクターの見立てに対してはともかく、デイサービスの回数まで決めるのはどうかと思ったんです。
「利用者さんの負担を考えて」といって「週2回から徐々に増やして…」と言われることが多いんですが、私の経験的には、最低1日おき、つまり週3日~4日は外出の機会が必要だと思っています。なんとなく週2回、といいますが、裏を返せば週5日は寝ていることになりますから。そういう人はいつまでたっても元気にはならないですね。
介護保険に理解のないドクターを相手にするのは大変なんですが、「自分は介護保険のことにも精通している」と誤解しているドクター相手はもっと大変かもな…、と思ったのでした。
幸いなことに、会議が終わってから家族の方に「もう少しデイサービスに出さしてやって下さい。」と言われたんで、良かったんですけどね^^
「サービスのない日の生活を考える」、
これ大切なことですよね。