(前回はこちら 。)
先日、役場が行う研修会に出かけました。
私の地域では「介護予防連絡会」なるものが
3ヶ月に1回行われます。
内容は地域の介護予防に関する情報提供と
介護予防実践の報告会、といったところでしょうか。
地域のケアマネや介護予防サービス事業所
(デイサービスやホームヘルプなど)が一堂に会します。
「さてさて、今回の実践の報告者は…」と思って資料をめくると、森野さん(仮名)のケアマネさんが発表するようになっています。
内容はもちろん、森野さんのこと。
介護保険が非該当(=自立)になる人は、
正直なところあまりいらっしゃいません。
ですから、報告に値する内容だろう、
とは思っていました。
「でもなあ、今は布団をかぶって寝てるんだろ…。」と
思いながら、その報告の時間を待ちました。
そのケアマネさんの報告が始まりました。
その報告を聞いた感想?
「へえ~、良かったね^^」です。
森野さんは再び元気を取り戻そうとしていました。
森野さんが、家に閉じこもってからどうなったかというと、ケアマネさんは地域の社会福祉協議会に相談に行ったそうです。
社会福祉協議会で何かサークル活動、趣味の会みたいなものをしていないか、と。
すると、今年から地域支援事業で「はればれクラブ」というものをやっていることを知りました。
地域支援事業とは介護保険を卒業した人、
また介護保険の世話にはなるほどじゃないけど、
ちょっと弱っている人などが
介護保険の世話にならないように行われる事業です。
介護保険では、高齢者を元気な順から、
元気>虚弱>要支援1~2>要介護1~5
と分けています。そして、それぞれにサービスが
一般高齢者施策>特定高齢者施策(地域支援事業)>介護予防サービス>介護サービス
となっています。
介護保険を卒業した森野さんは、
このなかの特定高齢者施策(地域支援事業)の
カテゴリになるわけです。
地域支援事業とは、各地域によっていろいろなメニューが考えられていますが、「はればれクラブ」とはデイサービスみたいなもので、各地域で週1回、主に公民館などに集まって、なにやら色んなことをしているそうです。
森野さんもケアマネさんに勧められたとき、
「知らない人が集まる所には行きたくない」と言ったそうですが、「1度見学だけでも…」というケアマネさんの熱意に負けて行ってみたところ、そこには自分より4つ年上の方がいらっしゃった、と。
「それでは、私も…」ということで、通い始めるようになったそうです。
そして今では、週1回の「はればれクラブ」が楽しみになり、朝晩、散歩を再開するようになった、ということでした。
この報告のあと、役場から「はればれクラブ」がどんなものか説明がありましたが、内心、私は「そんなのがあるんだったら、もっと早く教えてよ」と、すねるのでした。
研修会が終わったあと、そのケアマネさんに
「良かったね」と声をかけたところ、
「でも、本人からは「介護になったら、
またデイサービスに行かせてよ」って、
言われとる。」と聞かされました。
森野さん、出戻りにならずに
頑張れ!