昨日のことだった。役場から電話があった。
頼まれていた書類を送ってなかったのだ。
「とりあえず、FAXで送ってください。原本は後日でもいいですから。」
「はい、いつもすみません(←いつもぉ?)。急いで送ります。
んで、FAXの宛名はどうしたらいいですか?」
「“ノブタ”でお願いします。」
…ん!?
聞き間違いじゃないよな…。
間違いないように、もう一回聞きたい。
けど、失礼になるかもしれない。
「はい、すみません、ごめんなさい。すぐに送りますね。」と電話を切った。
そしてすぐにFAXした。
うわ~、宛名聞いたくせに、書かずにFAXしちゃったよ。
役場の窓口は臨時職員さんが担当するので、毎年変わるのだ。
今年の職員さんの名前は“ノブタ”。
“野に放たれた豚”=“ノブタ”。
たくさん運動できてストレスのない“ノブタ”。
肉もきっとイイダロウナ。
”ノブタ”
”ノブタ”
”ノブタ”
”ノブタ”
”ノブタ”
次の日。私は書類を届けに役場に行った。
そして、“ノブタ”に会いに行くために。
「こんにちは、お世話になります、遅れてすみません。」
頭を下げながら、私の目線は今年入った新しい職員、“ノブタ”を探した。
「はい、すみません、ありがとうございます。」
私に名前を呼ばれて、そばに駆け寄ってくる“ノブタ”。
年の頃、30代前半のメス…
いや、女性だった。
ネームホルダーを凝視した。
「信田」、と書いてあった。
そうか、そういう字を書くのか。
…普通の名前じゃん。
おもしろ名字、ありますか!
“ノブタ”さん、ごめんなさい
m(_ _ )m