「たなかさ~ん、ちょっと言っといてえ。」と、
勝山主任(仮名)がやってきました。
「もお、何ですか?何があった?」デイサービスに来ると、
必ず勝山主任は私を呼び止めます。
「倉本さん(仮名)、腰が曲がってきとるだで。」と、
勝山主任は言いました。
倉本さん。男性。92歳。
足が弱って歩行器に寄りかかって歩くのですが
その足は伸びず、腰も曲がってしまって、
歩く、と言うより、歩行器に掴まっているのを
職員が押す、という感じになっていました。
「これは、ぜ~ったいショートステイのせいだ!」と
勝山主任は分析しました(キラ~ン☆)
倉本さんは家族の介護負担のことがあって、
ショートステイを毎週使っています。
倉本さんは、夜中大きな声で介護者の娘さんを呼んで困らせるんです。
家族の誰かがやってくるまで、その声が続くんです。
「あそこのショートステイは、ソファで座らせてるでしょ。
おしりが“ズボッ”てはまるソファで。
あそこに座らせっきりだったら、腰も曲がっちゃうわいな。」。
なぜ、勝山主任がよそのショートステイをそこまで知っているかというと、
勝山主任の義母がその施設に入所しているからなのです。
「あそこはすごいよ。ケアが統一しとる。
転倒させないために立ち上がれんようなソファ使っとる。
ちょっと立ち上がりそうな人を見たら、
「ちょっと、ちょっと、ちょっと。」って、
2、3人がさ~って集まってきて、座らせるだもんな。」(笑)
私も(苦笑)。
そういえば、倉本さんは最近、腰を痛がりだしているそうです。
勝山探偵の推理は意外と当たってるかもなあ、と思いながら、
今度ショートステイの様子を見に行かないとな、と思ったのでした。
(続く)
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