とかくこの業界は、

「現場VS国」「現場VS県」「現場VS市町村」

という対立が多いですね。



前の記事 にも書いているとおり、

行政と介護保険は切っても切れないものがありますからね。

というより、行政の責任において高齢者福祉は行われ、

その一つの形態が介護保険、ということですから、

そのような関係になるもの当然なわけです。



しかし、

「行政は何もしてくれない」とか、

「介護報酬が安すぎる」とか、

「現場の声を聞いてくれない」とか、

行政に対する不満は私の中にもたくさんあります、

おそらく皆さんもそうではないでしょうか。



なんとか、自分の思いを国(県、市町村)に伝えたい、

介護現場を良くしたい、と考えているみなさんに

こんなことはどうだろうか、という提案をしてみたいと思います。



この間、我が町で頑張っている 役場の職員さん のことを書きました。

ここにヒントを見つけました。



我が町の職員さんは本当に

頑張っていらっしゃると思います。



なぜ、そんなに頑張れるか…。

給料が高いから?イヤイヤ。

志がある人ばかりだから?そうではないと。

(イヤ、もしかしたら、そんな理由もあるかもしれませんが…。)




ここで唐突に、うちのBossを紹介します。



うちのBossはドクターで、若い頃から腕の良い、

評判のドクターだったそうです。



でも、それだけじゃなかった。



脳梗塞で半身麻痺になった患者さん。

リハビリで何とか歩けるようになって退院したは良いけど、

半年後には寝たきりで再入院してしまった。



そんな人が1~2人じゃなかった。

Bossはそのことに心を痛めたのです。



それからです、看護師さんたちに

「ちょっと最近、患者の○○さんが来ていないから、

どうしているか、家に行ってみてほしい。」と言って、

訪問を始めたのは。

今で言う、訪問看護のはしりです



お風呂が入れない人には、浴槽を持って行きました。

閉じこもって弱っている人には車で迎えに行って

リハビリの訓練室でデイケアを始めました。

北欧に視察に行って、グループホームを役場に提言したりもしました。



今でも、パワーリハビリ、加圧トレーニングノルディックウォーキング

など、新しい試みを取り入れています。


そんなBossに役場も一目置いています。

役場の何かの委員としてもお呼びがかかります。

そんな権限があるのがうちのBossです。



全国からもうちの取り組みは注目されて、

県外にもそんな仲間がいます。



実は、あの「介護予防フェスティバル」の阿波踊り。

徳島の仲間の一人が「訪問させてほしい」と言われたことを、

Bossが役場に紹介して実現したものです。



Bossが言うから役場も動く。

役場の職員自ら「志高く、良い仕事をする」と言っても難しい。

基本的に行動へのモチベーションが上がらないと人間は動かないと思います。

でも、良い仕事を続けて実績を積めば、やがて自ら考え、行動を起こすことができる。



我々は介護現場がどうなっているか、

お年寄りたちがどんな扱いを受けているか、

肌で感じているから、それがモチベーションになり得ますが、

それがなかなか行政には伝わらない。

そのことが我々のジレンマになっていると思います。

では、どうすればよいか。




「行政に一目置かれる人になる」。





それだけのことです。


行政側も政策を作るときは「現場の声」を聞きます。

聞きたいはずです。

分からないからです。

だから「現場の代表」になれば良い。

発言できる人物になることが

「国に自分の意見を聞いてもらう唯一の方法」

だと言っても良いと思います。


では、「現場の代表」になるには、どうすればよいか。

それも簡単です。





「現場で結果を出すこと」です。





だから、今やっている仕事をひとつひとつ、

大事に、丁寧に、疑問に思いながら、工夫しながら

やっていくことが、

結局「国に自分の意見を聞いてもらう方法」

につながるんじゃないのでしょうか。




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