(前回はこちら 。)


法律によるケアマネジャーの位置づけを要約して読むと、「利用者からの相談を受け、心身の状況に応じ、適切なサービスに連絡調整を行う者」となります。


そして、「ケアマネジャーの力をどこで発揮するか(専門性は何か)」ということ、つまり、「ケアマネが目指すところはどこか」ということですが、その答えを、法律の中の「…心身の状況に応じ、…」というところにみたいと思います。



「心身の状況に応じ」て適切なサービスを計画しようと考えるなら、「心身の状況」がどのようになっているか、を見つけないといけません。このことが、ケアマネ業務のどこに当たるか、というと、前にも書いた「アセスメント」の「ニーズ」の部分です。


医療でもそうです。「発熱した」という状況に対して、「ただの風邪」か、「肺炎」か、「脱水」か。原因を突き止めないと、適切な治療に結びつきません。


……すみません、「医学モデルじゃないか」という批判は置いといてください。

私が一番大事じゃないか、といった「ニーズ」を突き止めることが「適切なサービス」を提供できるカギになってくると思うからです。ただの連絡調整係じゃあ、「心身の状況に応じ適切なサービス」を計画することはできません。これができるかどうかが、「ケアマネとして、優秀かどうか」だと思います。このことは自施設にサービスを誘導する「営業ケアマネ」を見ると分かります。

専門性は求められません。「適切なサービス」を計画する前に「始めにサービスありき」なんですから、「どんなサービスがよいか」なんて視点はありませんから、私の言う専門性は育たないでしょう。


さて、その利用者が抱えている「解決すべき課題」を明らかにして、サービス計画したとなると、それがどう改善(悪化)したか、ということをモニタリングし、評価する事ができます。そうなると、実際に行われているケアの中身にまで介入することができるのです。それが結局、大学教授たちの言う「ケアをマネジメントする」ということになるのですね。


だから、きちんと仕事をしていないケアマネに困っている事業所のみなさん、「ここにサービスを頼むねらいは何ですか?」と聞いてみてください。たぶん「あわわわわ。」ってなりますよ。(私も経験済み^^)

そういうケアマネを、これからは「ケア真似」と呼んでください。

(ちょっと狙ってみました。空振り?)



完全に蛇足ですが、ケアマネの研修で面接技術やサービス担当者会議の開き方を学ばせたりするカリキュラムがあります。私は、この内容につねづね疑問を感じていました。「こんな研修が必要なのか」と。


しかし、その意味が分かりました。

それは、法律の中の「要介護者及び要支援者からの相談に応じ」るために面接技術を学ばせ、「市町村、居宅サービス事業を行う者、介護保険施設等との連絡調整を行う」ためにサービス担当者会議の開き方を学ばせるのだ、と。カリキュラムに組むことは間違いではないと思いますが、私は「心身の状況に応じ」た計画を立てられる、ことのほうが重要だと思うのです。



つづく 。)




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