(前回の話はこちら 。)
前頭前野は集中力、意欲、記憶、感情の制御、共感など、
その人らしさを作る場所です。
前頭前野にそのような働きがあることを物語るエピソードがあります。
19世紀のアメリカで鉄道作業中の爆発で
額から頬にかけて
鉄の棒が刺さってしまう事故がありました。
その人は奇跡的に命はとりとめ、日常生活を送ることができましたが、
穏やかで人柄の良いその性格が
暴力的になり、下品な性格に変貌していったそうです。
前頭前野を損傷してしまったことが原因ではないか、といわれています。
(詳しく知りたい方は、こちらを
。)
このように人間らしさを作る前頭前野ですが、
うつになると前頭前野が働かなくなるそうです。
また、あまり人とのコミュニケーションをとらない人は、
第3の眼(前頭前野)が弱くなるそうです。
さて、感情を作る仕事をする前頭前野ですが、
泣く、という感情も前頭前野の活動をきっかけに起こってきます。
泣く、という感情を起こす神経は副交感神経です。
副交感神経について少し話をすると、
交感神経、副交感神経という2つの神経を併せて自律神経といいます。
交感神経とは活動的な行動をすると働く神経で、
副交感神経とは眠ったり休んだりするときに働く神経です。
(続く 。)