(前回の記事は、こちら 。)



ましてや、

ケアマネジメントの能力が上がれば、

チャートさえ必要なくなってくると思います。

煩わしい項目の記入が必要なくなる。


ひとり暮らし、痩せていて元気がない。

このような人に出会ったとき、

「ひとり暮らしで食生活がめちゃくちゃではないか。」と考え、

一日の食事の様子をアセスメントするわけです。

朝、昼、晩3食食べているか。

どんな食事を食べているか。

量はどれくらいか、など。

あるいは、健康問題はないか、とか。


この人に住環境や入浴動作のアセスメントは

必要ないということになります。

ところが、チャートを埋めるためには

必要のないアセスメントもしなければいけないことになる。


能力の高いケアマネジャーなら

ピンポイントで問題のありそうなところを

アセスメントできるでしょう。

短い時間でアセスメントを済ますことができます。




Dr.だって、病気の診断を下すために

いろいろなアセスメントをしています。

患者を苦しめる症状の原因がどこにあるのか。

それを突き止めるのがレントゲンなどの検査といわれるものです。


まず、患者さんの訴える症状を聞いて、必要な検査を指示する。

「お腹が痛い」と訴えて、

足のレントゲンを撮ることはないでしょう。


チャートというものは、

そういうことをしている可能性がある、ということです。

介護予防の評価表を「項目が多すぎる」という批判をした人は、

「足のレントゲンは必要ないじゃないですか」と言っているわけです。


ちなみに、センター方式も何種類もシートがあるので、

「必要なシートだけ使っても良いですよ」という

使い方の指導に変化してきています。



全てを網羅し、使い勝手の良いチャートなどは存在しない。

チャートに頼るより、知識や経験などの感性で

その人のニーズを掴むこと。

このことは私が日頃から意識していることです。


(おわり)