(前回のあらすじ)

ようやく収まりのついたダイゴ。

後は妻の怒り\(*`∧´)/を収めるだけである。



果たして、和解できるのか…。



(「釣り禁止! その1  その2  その3

をご覧になっていない方は先にそちらを。 )




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2人で風呂に入った。

「どうする?大人と行く、と約束してみたら?」と言ってみた。

「うん、そうする。」とダイゴは答えた。

…素直な、よい子じゃ:*:・( ̄∀ ̄)・:*:







さて、風呂から上がったダイゴと私は、怒りの収まらない妻のところへ行った。
妻は長い髪をして、ゆるくパーマをかけているので、
目をつり上げ、髪を濡らしている姿はヤマンバのようである。



その姿を見たダイゴと私は再び緊張した。

立っている私たちが視界に入っているはずなのに、

ヤマンバは視線も合わせずにすれ違おうとしていた。



「おかあさん…。」

蚊の泣くような声とは、こんな声だと思った。



ヤマンバは声が聞こえなかったかのように、

すれ違っていった。




「ブォー……。」

少しして、後ろの方からドライヤーで髪を乾かす音がしてきた。

私たちは無言だった。




ヤマンバの方に顔を向けることができなかったのである。
ドライヤーの音がしなくなるのを待った。




3~4分ぐらいしてドライヤーの音が止まった。




後ろからまたヤマンバの足音が近づいてきた。

私とダイゴは、ますます緊張した。




“ダイゴ、言うんだぞ、聞こえる声で。

ダイゴ、ダイゴ。”





「おかあさんっ。」(>_<)





今度は少しだけ声が大きくなった。

ヤマンバの耳に届いたらしい。

ヤマンバはこちらに視線を向けた。




「何ィ、どうしたア?」やや、つっかけるようなヤマンバのひと声。
怒りを強調している。



蛇ににらまれたカエル、2匹。





「ごめんなさい、子どもだけでは行かんけ。

釣りに行かしてください。」





…ヤマンバの口元から歯がこぼれた。

キバじゃない、「え・が・お」だ。





「そう、分かった。今度からはそうしなさい。」

と妻は言った。






A=´、`=)ゞ ヤレヤレ



許してくれた。
良かったなあ、ダイゴ。






「ごめんなさい。

「お父さんは、子どもの時は子どもだけで行っとった」

て言うけ、行ってもええと思っとったに。」







(  ゚ ▽ ゚ ;)ハ、ハ、ハ。






「ほんとなあ、お父さんはヘンなこと言うけえ。」

と、妻は言った。





……その瞬間、ダイゴは妻のしもべとなった。








ダイゴが寝た後、私はヤマンバにしばらく説教を受けた。
「鬼の首」ならぬ「私の首」を取られたのである。



(オシマイ。)

(翌日の釣りの様子はこちら 。)