①食事療法については、


1)カロリーを摂る

2)タンパク質の制限

3)塩分の制限

4)カリウム、リンの制限

5)水分の制限


の5つが挙げられます。


1)については、タンパク質を摂りすぎず、

糖質(炭水化物など)と脂質で補給することがよいそうです。

タンパク質は老廃物の基になるものを多く含んでいるからです。


2)は、標準体重1㎏あたり、0.60.7㌘、60㎏の人であれば3640㌘が適当です。


3)は7グラム以下(一般的には12㌘くらい摂っているといわれています)。減塩醤油やダシをしっかり取る、香辛料を使う、という工夫で、おいしい食事にしてください。


4)はカリウムを多く含む食品、生野菜や果物には制限が必要です。

野菜はゆでて食べるのがよいでしょう


これらは一般的に「腎臓食」といわれるものです。


5)は尿が普段通り出ている場合や浮腫がない場合は制限することはありません。

かえって脱水に気をつけたほうが良いと思います。


これらの制限の有無は、必ず主治医の意見を聞きましょう

「食生活の無関心」は以ての外。

反対に、むやみに制限したりする事は食生活を貧しいものにしてしまいます。

そして、栄養士から指導を受けることをオススメします。

調理の工夫など、いろんなアドバイスが得られると思いますよ。


ここで心にとめておく必要があるのは、

「食事制限をどこまで守るか」

という問題です。


これらをきちんと守るのは、作る人も大変ですが、

死ぬまで食べる人も大変なのです。


例えば90過ぎたおじいさんで、

「ワシは、もう食べることぐらいしか、楽しみがないワイ。」

という人に、厳しい制限をすることは酷だと思います。


タンパク質を厳しく制限して、かえって栄養不良になる危険性もあります。

味気ない食事を食べて5年生きるのと、

好みの味付けで2年生きるのとでは、どちらが良いでしょうか。


……そんなことは他人には決められないので、

意思のはっきりしている人にはきちんと意思確認しましょう。


意思のはっきりできない人でも、

「この人はどうだろうか。」

と一生懸命考えてあげましょう。

個人の食生活は、個人の食文化、生き方でもあります。


「医師(いし)の指示より、本人の意思(いし)」と、ちょっとダジャレってしまいました。