慢性腎不全の原因として、最近増えているものが糖尿病性腎症です。
糖尿病はインスリンというモルモンが不足しているか、
うまく働かなくなったために、
血液中に含まれている血糖が異常に多くある状態です。
血糖が多くなると血管を痛めてしまいます。
血管を痛めるのは、もちろん、全身の血管です。
腎臓に糸球体という細い血管がたくさんありました。
糖尿病性腎症は、この細い血管が古く、脆(もろ)くなるために
濾過する機能が衰えるからです。
濾過する機能が衰える、というのは、
水分などの小さな分子しか通さなかったものが、
タンパク質などの大きなものまで通してしまう状態になるということです。
重篤になると、ろ過することさえできなくなります。
つまり、おしっこが出なくなります。
慢性腎炎という病気も多いようです。
慢性腎炎は何らかの原因で腎臓に炎症が起きている状態です。
尿細管による水分等の再吸収がうまくいかなくなると、電解質異常も起こってきます。
ナトリウム、カルシウム、カリウム、リンの多い少ない、によって
「高ナトリウム血症、低ナトリウム血症」
「高カルシウム血症、低カルシウム血症」
と呼ばれる病気が起こります。
特に、カリウムは心臓のリズムの調節に重要な働きをしているので、
高カリウム血症になると、いろいろな不整脈が起こってきます。
そして、最悪の場合は心停止を起こす場合もあります。
また腎臓にはホルモンを産生したり破壊したりする機能がありますが、
エリスロポエチンという血を造る(造血)ホルモンが
減少するために起こる貧血もあります(腎性貧血)。
その他、高血圧、骨折しやすくなる、といったことも起こります。
慢性腎不全は数ヶ月から数年にわたって
徐々に腎機能が低下してくる状態をいい、
最終的には尿毒症といわれる状態にまで至ります。
尿毒症とは、尿として排泄されるべき物質が体内に蓄積する。
要するに体に毒が回ってしまうことです。