毎日暑い日が続きます。
皆さんいかがお過ごしですか。
でも、もうまもなく、この地域もうっとうしい梅雨が明け、いよいよ本格的な夏の日差しがやってくるのではないでしょうか。
水分に関するお話を続けます。
少し昔に新聞でこんな記事を見かけました。医師の文章でした。
詳細な記憶がないので、超要約です。
「自分の息子がゴルフをしていたときに、熱中症にかかってしまった。一緒にラウンドしていた私は、慌てて水分補給を行ったが、息子は亡くなってしまった。後になって気がついた。私は医師として、とんでもない間違いをしてしまったのだ。」
残念な内容なのですが、「医師として当然知っているはずであろう知識」がパニックになったが為に、活かせなかった、というのです。
続きがあります。
「私は水分だけを補給してしまった。息子は水分を補給しても、補給しても、出てくる汗の量は変わらないどころか増えていった。塩と一緒に補給させなかったのだ。」
前回書いたように、体内の水分はただの水分ではなく、電解質の多く含まれた水分、超分かりやすく言うと、塩分の含まれた水分です。
体液の成分は、太古の海と同じ成分濃度(前回参照…こちらをクリック )を保つようにしています。薄くなると排出を促し、濃くなると水分を欲します。
さっきの例でいうと、水分だけを補給した結果、体液は薄まり、排出を促した。補給しても補給しても汗となって出て行くばかり。水分を体に留めておくためには塩を一緒に補給して、濃度を一定にする必要があった、ということです。
この医師は、当然と言えば当然の生理学を活かせなかった。今も後悔していらっしゃるでしょう。
今年は、猛暑、激暑と言われています。
このような悲劇を起こさないために、これからの時期、水分摂取には本当に気をつけましょう。