「あの頃」メタスが大好きだった鮎の塩焼キング。ガン消しでいくつかのメタス派生機を知るも、なかなか合点がいかなかったのがガンキャノン・ディテクターの存在でした。




モビルスーツ大全集などの書籍を見ると明白なのですが、型式番号はメタスの派生機を表しています。ところが見た目も名前もガンキャノン。「あの頃」の私にはとてもとてもメタスの仲間とは思えなかったのです。


そんなガンキャノン・ディテクター。今回は鮎の塩焼キング的視点で語っていきたいと思います。


形式番号から

メタスの形式番号は

MSA-005

由緒正しきZに連なる宇宙世紀0085年台を代表するものです。


このMSA系列。調べるとなかなかに面白い。


MSA-099 (RMS-099)リックディアス

MSA-001(MSN-00100)百式

MSA-002(RMS-108)マラサイ

MSA-003 ネモ

MSA-004 ネモ2/MSA-004K ネモ3

MSA-005 メタス系列!!!!!

MSA-006 ???おそらくZ計画の母体機

※MSZ-006 Zガンダムへと変番されたと思われる

MSA-007 ネロ

MSA-008 バージム


と、グリプス戦役を駆け抜けたメジャー機体が目白押し。各モビルスーツのつながりもわかり、当時のアナハイムの死の商人っぷりに驚愕です。


さて、ネモ3の型式番号にご注目ですが、ガンキャノン・ディテクターと同じKが振られています。このKこそザクから連綿と受け継がれる開発記号となります。


ザク系列の型式番号

MS-06 ザクII

MS-06K ザクキャノン


本来、ネモ3はネモ2キャノンであったことが伺えますね。


ということはメタスにKを振った本機体は本来、メタス・キャノンであるべき存在でした。それがそうならないガンダムらしいエピソードがあるわけです。


機体名の由来

かのリックディアスは、本来γ(ガンマ)ガンダムで開発が進められていました。ガンダム、ガンダムMk-IIまたはGPシリーズに次ぐガンダムという意味だそうです。そこに横槍を入れたのが我らがクワトロ大尉。希望峰を発見したナンタラに因んで〜、ガンダムは烏滸がましい〜、だと持論を展開してガンダムとは縁もゆかりもないリックディアスになりました。

一年戦争の英雄は余計なことをするものです。

さて、この話題を持ち出したのも勿論、ガンキャノン・ディテクターの名付けに深く関わってくるからです、この一年戦争の英雄が。

メタス・キャノンであるべくして開発されたMSA-005Kは陸上で奮戦するカラバへ供与されます。この時のカラバの幹部があの、ハヤト=コバヤシ。映画版ガンダムで「ガンキャノン」に乗ったあのハヤトでした。見た目だけはかの名機に似ていたMSA-005K。ハヤトの功績を讃えるべく(忖度?)メタス・キャノンではなくガンキャノン・ディテクターと相なったわけですが、うーん、無理がある。


ガンが機体名に付される機体はかなり特殊なモビルスーツです。本来ならV作戦の産物にだけ付されるものでした。だから付いている機体が限られるのです。

RX-75 ガンタンク

RX-76 プロトタイプボール

RX-77 ガンキャノン

RX-78 ガンダム

76がガンボールまたはガンボルにならなかった理由がわからないくらい、ガンはV作戦に深く関わる名称、由緒正しき名称なのです。


それがMSA-005系列の機体名になるとは、全くもって解せませぬ。メタス・キャノンでいってほしかった。しかしキャノンと呼称できない理由がもう一点あったと思われます。それがこの機体!

MSA-005S メタス改


背部センサーユニットに馬鹿でかいハイメガキャノンを装備したメタスの高級機です。K型もS型もキャノンに特化。故にキャノン呼びするとどちらだかわからなくなる。ならどっちにもキャノン呼称はしない!


なんと割り切った判断でしょう。そんなやりとりがあったかも疑わしいですが、そんな感じで決まったんじゃないかなと。ディテクターやメタス改にとっては飛んだとばっちりですね。


因みにディテクター、聞きなれない単語ですね。検出機や発見者を意味するそうです。なんでそんな機体名にしたのでしょう?後年、ディテクターの名称を引き継ぐ機体は一体として現れないのも面白いところです。



近年、ユニコーンに登場したことで立体化にも恵まれ、メタス系列出世頭となりました。1/100モデル、1/144モデルと母体のメタスよりも優遇されています。



ガンキャノンにてガンキャノンにあらず、メタスなり、という、変わった開発系譜に位置するガンキャノン・ディテクターの紹介でした。









以下、ちょっとした下ネタ?があるのでご注意を!










ガンキャノン・ディテクターは長い機体名なのでガンキャノンDTと略されることが多々あります。


DT、なんだか別の単語の略称に見えてしまうのは鮎の塩焼キングの心が汚れてしまってからでしょうか?それともそれが「大人」になるということでしょうか?



DT「僕、DTやけど、こんなに立派やねん」

SD版DT「やめろや!それは姿勢制御の補助脚や!」


ちゃんちゃん