Michael Schenker / My Years With UFO | おネギさんの温故知新 「俺の山河は美しいかと」

Michael Schenker / My Years With UFO



神マイケル・シェンカー様の2年ぶりの最新アルバム「My Years With UFO」は、かつて在籍していたUFOのトリビュートアルバム。


プロデュースを手がけたマイケル・フォスのほかに、アクセル・ローズ (vo)、スラッシュ (g)、エリック・グロンウォール (vo)、カイ・ハンセン (vo, g)、ロジャー・グローヴァー (b)、ジョーイ・テンペスト (vo)、ジェフ・スコット・ソート (vo)、ジョン・ノーラム (g)、ディー・スナイダー (vo)、ジョエル・ホークストラ (g)、ジョー・リン・ターナー (vo)、カーマイン・アピス (ds)、エイドリアン・ヴァンデンバーグ (g) など超豪華ゲスト陣が参加した注目作である。

神マイケル・シェンカー様のUFO在籍初のとなる1974年発売の「Phenomenon」から50周年を記念して制作された本作。


「Doctor Doctor」「Rock Bottom」「Only You Can Rock Me」「Too Hot to Handle」「Shoot, Shoot」など、シェンカー様とバンドを世界的スターダムに押し上げた時代のクラシック11曲を収録。


また固定のバック演奏隊には、デレク・シェリニアン (key)、バリー・スパークス (b)、ブライアン・ティッシー (ds) といった腕利きミュージシャンたちが参加している。


ジャケットは名ライヴ盤の「Strangers In The Night」を模したもの。しかも曲順も同作品を想起させているのが本作最大の特徴だ。


ディー・スナイダーがジョエル・ホークストラとNatural Thingを。
ジョーイ・テンペストがロジャー・グローヴァーとOnly Your Can Rock Meを。
ジョー・リン・ターナーとカーマイン・アピスがDoctor Doctorを。
スラッシュとエリック・グロンウォールがMother Maryを。
ビフ・バイフォードがThis Kidsを。
アクセル・ローズがLove To Loveを。
ジェフ・スコット・ソートとジョン・ノーラムがLights Outを。
荒ぶるアーライ神、カイ・ハンセンが超名曲Rock Bottomを。
ジョー・リン・ターナーとエイドリアン・ヴァンデンバーグとカーマイン・アピスがToo Hot To Handleを。
マイケル・フォスがLet It Rollを。
スティーヴン・パーシーがShoot Shootを。


神マイケル様のお祝いに仲間が集まったような感じである。


中でもジョー・リン・ターナーが歌った2曲や、アクセル・ローズが歌ったものが非常に気に入った。


ただ、多少の不満もある。カイ・ハンセンが参加するなら、ボーカリストよりはギタリストじゃないかな?とかね。カイもボーカリストとしてハマっていて面白さはあるが。


あとはUFOのボーカリスト兼リーダーであるフィル・モグにゲスト参加を要請しても良かったのでは?と思ってしまう。際立った驚きはないが、聴けばすぐに神マイケル様と分かるギターの名演がさすがといったところだ。


あとはサウンド面も一つ挙げておこう。こもり気味の音質には一つ難点をつけておきたい。もう少しクリアにしてもいいのでは?と思ってしまった。今でこそ、マイケル・フォスとのプロデュースを解消して新たなプロデューサーの元でのアルバム制作をしてもいいだろうと思う。


以上の不満を抱えても私的には許せる範囲ではあり、企画ものとしての出来では申し分ない。素直に楽しめた。