すごい雨でしたね。

アーティゾン美術館は予約制なので、出かけるときも大雨でしたが、仕方ない。

行ってきました、本日開幕のアブストラクト展。

抽象絵画って何だろうね?

ワタクシの解釈としては、

具象画が「景色」、「人物」、「形状や陰影に富んだ花や果物、楽器などの静物」を対象として描き、対象の持つ美を表現するものであるのに対して、

抽象画は描いた対象と言うフィルターを通さずに、直接様々な感情や主張、意思を表現するもの

と思っているのです。

素人考えなので、全くの見当違いかもしれませんが。

 

気になった作品たち。

抽象画の代表のようなカンデンスキーによる「3本の菩提樹」

具象から抽象への移行期だったのかしら。

 

ジョージア・オキーフ。

身近な「秋の葉」一枚からいろんなものが感じられてきますね。

 

マリア=エレナ・ヴィエラ・ダ・シルヴァ「入口、1961」

 

モーリス・エステーヴ「ブーローニュ」

なんとなく「海」「ヨット」「港」を感じて写真を撮りましたが、ドーバー海峡に面するブーローニュを描いているのね。

 

ワタクシはザオ・ウーキーの絵がかなり好きなんですが、本展には彼の作品が多数出品されていました。

ザオ・ウーキー「水に沈んだ都市」

彼の絵はひたすらに色が美しい。

 

日本の抽象画も多数。

堂本印象の甥の堂本尚郎の作品ふたつ。

「集中する力」

「作品」

内に秘めたものをさらに閉じ込めて描いているような印象。

 

 

「アンフォルメル(非定型)」の画家、今井俊満の「キリスト」

神の子を形状喪失させようとして悪戦苦闘した感じ。

 

「カラーフィールドペインティング」の先駆者、マーク・ロスコ「無題」

DIC川村美術館に「ロスコの部屋」がありますが、中々難解。

このピンクとベージュの色分けされた単調な画面をどうとらえればよいのか。

撮影禁止の作品もあって、そちらの方がより「瞑想的」かも。

 

動くモビールで有名なカルダー(コールダー)「単眼鏡」

素敵に動きを感じるオブジェ。

 

一見アール・ブリュットのような上前智祐「作品」

でもじっくり見ていると、芸術家の計算された表現なのだと感じられてくる。

 

若い作家の作品も多数あり、中でもこの作品は良かった。

鍵岡リグレアンヌ 「Reflection h-30」

爽快な色調とリズム、大胆さと繊細さ。

 

アメリカを拠点にする中国人画家、婁正綱。

墨による書画から表現の枠を超えた存在として、藤田桃紅に近いのかもしれない。

 

これは写真を撮りたい!と感じた作品は撮影禁止であることが多かった。

でもそれが逆に作品をじっくり見ることにつながったようです。

抽象画は面白い。

解説を当てにせず、自分の感覚で愉しめばよいのよね。

 

見終わって外に出ると、雨も止んでました。