このヴァロットン展、昨年11月に観るつもりがタイミングを逸して今頃の干渉になってしまいました。

三菱ではヴァロットンがよくかかるので、「またか」と言う気もしたのですが、質・量ともに満足な内容でした。

 

撮影可能会場

一番面積のある会場をうまく区切って見せています。

 

これは「ニ十歳に・・・」と言う題名。

成人式に合わせたわけでもないでしょうが、20歳で徴兵される当時のかの地と、平和ボケの日本の成人式を、つい比べてしまいますね。

 

ヴァロットンの反骨精神と言うか、内在する反体制指向が、ちょっとユーモラスな画風だからこそ生かされることを実感したりしました。

 

これは帽子屋の風景。

一つ一つの帽子が背の高い専用スタンドにセットされていて、粗忽なワタクシなぞ、スタンドをひっくり返しそうですわ。売り子は全て黒の制服?中央の女性はオーナーかチーフなんでしょうかね。

上得意らしき年配の女性二人に「こちらは○○スタイルのもので、奥様方の美しさを引き立てますわ」などと勧める声まで聞こえてきそうです。

 

今回の目玉は「アンティミテ」の連作。

 

 

男女間の不穏な関係が、黒と白の版画だからこその陰影に浮かび上がってきますね。

 

ほぼ同時代のロートレックと、女性へのまなざしを見比べるコーナーもあり。

 

1月29日まで