ロビタの大学も24日から始まる(オンライン)ので、最後の休日、県内をプチ旅行しよう、と言うことになり、犬吠埼灯台へ。
お天気にも恵まれ、思う存分、大好きな犬吠埼灯台を満喫しました。
犬吠埼灯台、夫や私の小さい頃、千葉県内の小学校の遠足では、必ずと言っていいほど、銚子の灯台と、しょうゆ工場見学をしました。
その頃よりも、きれいに整備されている気がする!
受付で、参観灯台記念スタンプ帳を購入し、第一号のスタンプを押して、さあ、灯台の天辺へレッツゴー(笑)
入口。超カッコいい。どっしりと風格がある。
初点記念額。右上から、二文字ずつの縦書きで、「明治七年甲戌十一月十五日初點」とあります。
螺旋階段99段を上り、さらに梯子段の先に回廊と言う展望台があります。
回廊から見上げて撮った現役のフルネルレンズ。大きい!
太平洋をぐるっと見渡せます。
犬吠埼のレンズは、国内でも有数の大きさを誇り、美しいペパーミントグリーンに輝いています。
夜は、ここから遠く外洋まで届く光を発するんですね。。。
犬吠埼は壁がレンガの二重構造になっていて、そのためか、野島崎と比べると、らせん階段の部分が狭い。家族は「目が回る」などと言っていました。
でも、この二重構造が震災を乗り越えさせたのではないかと思います。
設計者は、明治の灯台建築を支えたイギリス人、リチャード・ヘンリー・ブラントン。
銅像もあるよ。
日本に26基の灯台を建設し(うち一基は廃灯)、いまだ多数が現役という、素晴らしい灯台技師さんですね。
灯台が建った当時の記録画
灯台の敷地には、資料館と霧笛舎もあり、其々じっくりと見学しました。
資料館では、犬吠埼のレンズと同じ、国産の大型一等レンズを見ることができます。これは、沖ノ島で約100年間使われていたものだそうです。
立派だわ~。犬吠埼と同じ灯質で、ライトアップしてくれるとよいのに。
でも、説明盤の横に黒いスイッチのようなものがあるので、本来は灯がともせるようになっているのかもしれませんね。
一等レンズの左奥にあるのは、東京灯標が廃止されるまで使われていた三等レンズ。
一等レンズとの大きさの違いがよく分かりますが、三等レンズも素敵です。
資料館の二階には、萩尾望都の「霧笛」の原画が。
犬吠埼が登録文化財になったことを記念して、おモー様が関係者に送ったもののようです。
以前ブログにも上げましたが、レイ・ブラッドベリの名作「霧笛」を漫画化した素晴らしい作品です。
萩尾望都作「ウは宇宙船のウ」に収録されています。読んでみてね。
霧笛舎の方では、一代目のフランス製レンズが見られます。
この大きなレンズで石油灯を拡大して灯を届けていたんですね。
霧笛舎では、録音再生ですが、霧笛の音を聞くことができます。
ちなみに、灯台は2010年、霧笛舎は2014年に登録有形文化財に登録されています。
それを記念して、この初代レンズは明治村から帰省したんですよ(笑)
アーチ形の建物が霧笛舎。ラッパ状のものが霧笛。今は鳥よけの網がかけられていました。
灯台の外周は遊歩道になっていて、犬吠埼の地層は「白亜紀浅海堆積物」として、国指定天然記念物になっています。
灯台好き、と言う目線では、犬吠埼がここに存在してくれることに感謝しかないですね。
海上交通の要衝であり、屏風ヶ浦とか、地形の良さも相まって、末永く大切にしたい灯台です。
そして、つくづく感じたのは、この灯台の建物としてのバランスの良さ。
高さと太さの比率が、観る者に威厳と安心感をもたらしていると思います。
位置 北緯 35度42分28秒
東経 140度52分07秒
塗色・構造 白色 塔型(レンガ造)
灯質 単せん白光 毎15秒に1せん光
光度 1,100,000ンデラ
光達距離 19.5海里(約36km)
明弧 169度から65度まで
高さ 地上から構造物の頂部まで 31メートル
平均水面上から灯火まで 52メートル
地上から灯火まで 27メートル
点灯年月日 明治7年11月15日