友達の間で非常に評判がよくて、夫と一緒に見てきました。
科学系のボランティアをしているのですが、その仲間たちも絶賛。
科学の考証にいちいちうるさい夫も「突っ込みどころもなくはないが、すごくよく出来てた」とのこと。
（元）天文少年、理系男女もうならせる完成度と言えましょう（笑）
解説
劇的な環境変化によって、寿命が尽きかけている未来の地球。新たに発見された宇宙のワームホールを利用し、居住可能な新たな惑星を探すという、生きて帰れるかわからない重大な使命を担う壮大な旅に、まだ幼い子供を持つ元エンジニアの男（マシュー・マコノヒー）と、数少ないクルーが選ばれる。人類の限界を超え、不可能にも思える史上最大のミッションのため、前人未到の未開の地へ旅立った一行は、自らの使命を全うし、愛する家族の元へと生還することができるのか……。（movie walker)
感想
まず、設定がうまいと思いました。地球の寿命が尽きかけ、人々は皆テクノロジーよりも今日の食料を求め、農業に精を出すけれど、それも限界が近づいている・・・。
そういう環境で、自らのアイデンティティを失いかけている元宇宙飛行士、クーパー。
妻を亡くし、二人の子供（特に何が真実かを常に冷静に考えるような長女）だけが生き甲斐のようになっている彼の元に、長女を介して不思議なメッセージが訪れます。娘は「幽霊かと思ったけれど、怖くない」と、そのメッセージを評しますが、これが大きな伏線となっているんですね。
そのメッセージに導かれて秘密裡のNASAに乞われ、我が子の未来のために、地球人が移住できる惑星探査の使命を果たそうとする。
あとは、もうひたすらブラックホールやら、ワームホールやら、タイムダイレーションやら・・・。家族を愛する普通の父親が、子供の未来のため、ただそれだけを願って過酷なミッションに挑戦していきます。
宇宙船内のシーンは、「ゼロ・グラヴィティ」とどっこいどっこいですが、地球の移住先候補である惑星たちの造形がまあ凄くて！
私は浅い海に全体を覆われた「海の惑星」でのメガ津波がもう、怖くて怖くて。驕った地球人への神の拒絶のような大津波・・・日本ではほとんど映画の予告編にこのシーンが使われていないのは、やっぱり２０１１への配慮かしら。←これが、「海の惑星」。画像があまりなかった。
次の「凍土の惑星」はまだ親近感を持てます。↓
とにかく、こうした過酷な環境で、仲間との衝突もありながら、困難な状況をサバイブしていくクーパー。
時空を駆けての移動なので、地上との加齢に逆転が生じ、愛するわが子の方がどんどん年をとってしまっても、クーパーの愛は変わらない。
娘も父のために、懸命に宇宙物理学に取り組んでいきます。
最後の再会が泣かせました。
マコノヒー、顔とかあんまり好みの俳優ではないのですが、「うまいなあ」と再認識しました。
ラストシーンが、サム・シェパードが最新型機にこっそり乗り込んでテスト飛行する「ライトスタッフ」を思い出させました。
夫も同じだったらしくて、マコノヒーがサム・シェパードに似ている、などと言っていました。違うよね～
まあ、夫は目が二つ、口が一つあれば「似ている」と思うような相貌認識の苦手な人だから仕方ないのかも。
3時間の長い映画でしたが、劇場で見ることができて良かったです。
★★★★★
DATA
インターステラー(2014) INTERSTELLAR
メディア 映画
上映時間 169分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(ワーナー)
初公開年月 2014/11/22
ジャンル ＳＦ／ドラマ
スタッフ
監督： クリストファー・ノーラン
製作： エマ・トーマス クリストファー・ノーラン リンダ・オブスト
製作総指揮： ジョーダン・ゴールドバーグ ジェイク・マイヤーズ キップ・ソーン トーマス・タル
脚本： ジョナサン・ノーラン クリストファー・ノーラン
撮影： ホイテ・ヴァン・ホイテマ
プロダクションデザイン： ネイサン・クロウリー
衣装デザイン： メアリー・ゾフレス
編集： リー・スミス
音楽： ハンス・ジマー
出演
マシュー・マコノヒー ：クーパー
アン・ハサウェイ ：ブランド
ジェシカ・チャステイン ：マーフ
エレン・バースティン ：マーフ
マイケル・ケイン ：ブランド教授
マッケンジー・フォイ ：マーフ
ティモシー・シャラメ ：トム
ジョン・リスゴー ：ドナルド
デヴィッド・オイェロウォ ：校長
コレット・ウォルフ、フランシス・エグゼビア・マッカーシー、アンドリュー・ボルバ、ウェス・ベントリー、ウィリアム・ディヴェイン 、デヴィッド・ジャーシー、ケイシー・アフレック、リーア・ケアンズ トファー・グレイス 、マット・デイモン
ビル・アーウィン （声の出演）：TARS