〈木〉
数日後みつばちが、ハートの木の葉の招待状を持って飛び立ちました。
そして砂浜で待っていたかめにその招待状を渡しました。
かめは海に飛び込んでいき、かめを先頭に次々と魚たちが続き、海底のがれきの中に住んでいたリュウに木の葉の招待状が届けられました。
リュウは長い一列の綱のように繋がっている魚たちの行列を見上げて驚きました。
(何だろう。このつながりは?)
海の上ではみつばちたちが島まで一列に並んでいました。
島ではリュウのために用意されたご馳走が次々と運ばれて来ました。
リュウは涙を流しながら温かくリュウを迎えてくれた小さな生き物たちに深く頭を下げました。
(なんてしあわせなんだろう。)
何も話さず、何も食べずにいたリュウはお父さんやお母さん、友達と一緒にいるように感じました。


