「第五水準のリーダーシップ」とメタ2


さて、今回も、気楽に「メタ2」してみましょ。(笑)
* 「メタ2って、何?」
http://ameblo.jp/meta2ninnchi/entry-10518731096.html



◎「第五水準のリーダーシップ」


<出典>『ビジョナリーカンパニー② 飛躍の法則』
      ジェームズ・C ・コリンズ 著  山岡洋一 訳
      日経BP 2001年12月 刊行



◎ 第五水準までの段階


第五水準のリーダーシップって、「メタ2」っぽいですね。

その理由は、後で・・・・。


(前掲書p31より)


【第五水準の経営者】


個人としての謙虚と職業人としての意思の強さという矛盾した性格の
組み合わせによって、偉大さを持続できる企業を作り上げる


【有能な経営者】(第四水準)


明確で説得力のあるビジョンへの支持と、ビジョンの実現に向けた努力
を生み出し、これまでより高い水準の業績を達成するよう組織に刺激を
与える。


【有能な管理者】(第三水準)


人と資源を組織化し、決められた目標を効率的に効果的に追求する


【組織に寄与する個人】(第二水準)


組織目標の達成のために自分の能力を発揮し、組織のなかで他の
人たちとうまく協力する


【有能な個人】(第一水準)


才能、知識、スキル、勤勉さによって生産的な仕事をする




◎ 第五水準のリーダーシップの二面性



<職業人としての意思の強さ>


・素晴らしい実績を生み出し、偉大な企業への飛躍をもたらす。


・どれほど困難であっても、長期にあたって最高の実績を
 生みだすために、必要なことはすべて行う固い意思を示す。



・偉大さが永続する企業を築くために基準を設定し、
 基準を満たせなければ決して満足しない。


・結果が悪かった時、窓の外ではなく鏡をみて、
 責任は自分にあると考える。
 個人や外部要因や運の悪さのためだとは考えない。



<個人としての謙虚さ>


・おどろくほど謙虚で、世間の追従を避けようとし、
 決して自慢しない。


・野心は自分個人にではなく、企業に向ける。
 次の世代に一層の成功を収められるように
 後継者を選ぶ。



・鏡ではなく窓を見て、他の人たち、外部要因、
 幸運が会社の成功をもたらした要因だと
 考える。


・静かな決意を秘めて行動する。魅力的なカリスマ性
 によってではなく、主に高い基準によって組織を
 活気づかせる。



◎ 謙虚で、私心なく、道理、必然で判断する


第五水準のリーダーシップの二面性を、
一つの人格として統合するということは、
言葉で語るのは簡単ですが、
実際に、そのような人になることは、
とても難しいですね。(笑)


もちろん、どこまでいっても、「完璧」ということは
無いでしょうし・・・。
もちろん、神様、仏様でなく、
私たち人間がやることですから、
そもそも、「完璧」は望めないのかもしれませんね。


それにしても、できるだけ「第五水準」を目指して、
努力していきたいものです。


「私心」を去り、「道理・必然」に従う「謙虚」さを
身につける。


→ (余談ですが)

  「私心」を「去る」といっても、難しいですね~。


  例えば、自分が批判されたり、反対されれば、

  頭に来る。不愉快に思う。


  それは、自己防衛の心が働くからで、

  それも「私心」。

  批判はイヤ。とくに、鋭い批判、正しい批判は、イヤ。

  批判の内容が道理にあっていて、正しいからこそ

  ますます、批判されたことで、自分の誤りを認めなければ

  ならない・・・と屈辱感を持ったりする。(これも私心)

  そして、その屈辱感を表に見せまいとかっこをつける。(これも私心)


  「批判してくれた人にも感謝する」というのは、

  口でいうほど、簡単なことではないですね~。


  参考:http://ameblo.jp/meta2ninnchi/entry-10577564075.html  


自分勝手実現ではなく、道理・必然の実現を目指す。


それは、「自己の実現」超えたところのようです。

(自己ではなく、「道理・必然」の実現という意味で・・・)


それは、常に、それまでの自分(自我・自己・アイデンティティ)
を超えていくことでもあるでしょう。


・・・ これは、「メタ2」ですね。


そして、それは、A.H.マズローのいう、
超越的な自己実現者」の方向でしょう。


参照:http://ameblo.jp/meta2ninnchi/entry-10584187131.html



「第五水準のリーダ」も、

「超越的な自己実現者」も、

実在の人物から名づけられたものです。

決して、絵空事ではありません。


A.H.マスローは言っています;


「私(マスロー)は、「宗教」を職業としている人々、
詩人、知識人、音楽家や、その他超越的な自己実現者とみなされ
公にもそのように分類されている人々の中に見出したのと、
ほぼ同数の超越的な自己実現者を、
実業家や製造業者、管理者や教育者、政治的な人々の中に見出してきた」


参照:『人間性の最高価値』p346
    A・H・マスロー著 上田 吉一 訳
    誠信書房 1973年8月 刊



◎ 現実の経営者は?(ちょっと極端な例かな?)



景気が悪いく、業績が思わしくない。
どうしたらよいかわからない。
不安でしょうがない。

・・・そういうメンバーといっしょになって、
何もできずに、とじこもってしまい、
思考停止・判断停止に陥ってしまう経営者や
リーダーも少なくないと思います。


経営者は、最後は自分ひとりで決めなければ
ならない、とても孤独な仕事ですから、
本当に大変ですね。


しかし、
様子をみるばかりで、優柔不断。
断固たる決断、断固たる執行ができないという
のでは、ますます、悪循環に陥ってしまいます。


でも、そんなことぐらい、経営者であれば、
みんな頭ではわかっています。


でも、現実は・・・;


なかなか決断ができない、ハラが座らない、
エネルギーが出てこない、
ついつい自己保身に意識が向いてしまう経営者や
リーダーも居るのではないでしょうか。


そして、不安がるメンバー・社員に向けては、
「状況を幅広く、深く、大局的に見ているのだ・・」
と言ってみたりする。


社員・メンバーは、「いつ決断するのか?」
「いつかは決断するのだろう」と期待するけれど、
何年でも重要なことは先送りし、目先の仕事に追われ、
結局、時期を逸して、さらに業績状況が
悪くなり、重要案件の決断それどころではなくなる。


自分の決断が遅すぎるために、業績の悪化、
チャンスの逸失、さらなる業績悪化という
悪循環に陥っていることを認めず、
「あれをやらずにいて、よかった。
それどころではなくたったではないか」
と、判断・決断しなかったことを正当化する。


結局、「何もやらない」ことが一番リスクが少ない。
・・・と思うようになり、
あたかも「コマ」のように、
同じところをぐるぐる忙しく回り、
いつしか疲弊して、倒れる組織になる。


結局、エネルギーは、ソトに向かって何かを
達成していこうという方向に向かわず、
社内のパワーバランスにエネルギーが向かう。


常に、「道理」や「必然」ではなく、
「社内のパワーバランス」「社内事情」で物事を判断し、
いつしか、自分の保身を図る私心に染まる。


しかし、本人はそれに気付かない。
うすうす気づいていても、
それ隠し、あたかも「無私」「私心がない」
かのように語る。


・・・ そして、
うまくいかなかった原因は、
いつしか、自分以外にあり、
社内の敵対的な人間や派閥、
外部環境、アクシデント、不可抗力
などに原因を求めてしまう。


さらに、いつの間にか、

会社・組織を去って行った人に、
罪をなすりつけ、悪者に仕立て(スケープゴート)る
ネガティブキャンペーンをはる。
「ヤツがいなくなったから、これからもっとよくなる」
と、言ったりする。 


・・・「お互い」、人間だから、

  多かれ少なかれ、

  思い当たる節があるかもしれません。


  悲しいものですね。


  でも、その事実をしっかりと認め、

  すこしでも成長することが

  大切なんだろうね~、きっと。


  その繰り返しで、

  でんでん虫のように、

  ゆっくりゆっくり成長していく

  しかないのかも・・・と思っている

  ところです。(笑)



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◎「メタ2の風」・・・お勧め記事リスト


1.「メタ2」って、何?  http://ameblo.jp/meta2ninnchi/entry-10518731096.html


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10.ガラスのコップを見つめながら「メタ2」 


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11.政治もビジネスも「お布施」 


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13.自分を開くと光に満たされる 


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14. 命のつながりと「メタ2」  


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17.聖なる衝動   http://ameblo.jp/meta2ninnchi/day-20100717.html


18.二つの自己実現者のタイプ 


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19.ライフサイクルの「9段階」とメタ2 


http://ameblo.jp/meta2ninnchi/day-20100702.html


20.心だに誠の道にかなひなば祈らずとても神や守らん 


http://ameblo.jp/meta2ninnchi/day-20100701.html



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