乳癌手術 全身麻酔 | ~海を愛し海に守られた乳がん日記~

手術室の前まで主人に送ってもらい

バイバイをして私は歩いて手術室の自動扉の中に入り

また振り返って主人にバイバイして扉が閉まっていきました。

 

中はいくつか部屋があり、看護師さんが

「○番にいきますよ」と緊張と不安の絶頂の私を

優しく支えて誘導してくださいました。

 

その途中で執刀してくださる先生も

「がんばりましょうね」と優しく声をかけてくださり、

麻酔の先生も「安心してくださいね、がんばりましょう」など

皆様いろいろあたたかい声をかけてくださいました。

 

そして手術室の中に入り、看護師さんたちの誘導の元、

自分で踏み台を上がり、少し高い手術台に横になりました。

 

そこからは皆様がとても慣れていらっしゃって、

心配になる暇もないぐらい手際よく、体に色々装着されました。

説明してくださりながら足も固定され、左はルートをとられ。

もうあっという間でした。

 

その途中もずっと看護師さんや麻酔の先生は

私が安心するような励ましの声をかけ続けてくださいました。

その延長で「じゃあこれから眠くなるお薬いれますよ~」

「大丈夫ですよ~」「怖くないですよ~」と言ってくださる声が

だんだん遠くなり、私は麻酔で眠ったようです。

 

全身麻酔は”スッ”と眠ると聞いたことがあったのですが

わたしの場合は”ズン・・ズン・・”と濁音的に体が重くなり・・

ズ~ンと眠りにおちた感覚でした。

 

そして遠くから私の名前を呼ぶ声が聞こえました。

声は聞こえるけど目はあきません。

そうすると肩をトントンたたかれました。

そして私の名前を何回も呼ぶ声が聞こえました。

 

やっとなんとなく私自身が声を認識できて

「○○さん、終わりましたよ!、目を開けれますか?」

という声を理解することができ目を開けることができました。

 

しかし私は・・・これぐらいしか覚えてません。

これを読んだ方を不安にはさせたくないですが

私は体中重く、酸素マスクはつけているけれど苦しくて痛くて

意識ももうろうとし声も出ず、目も開け続けられませんでした。

 

先生が「よくがんばりましたね、全部とりましたからね」と

私の顔の近くで笑顔で言ってくださったのは記憶にあり

私はとにかく必死にお礼を伝えたと思います。

 

そのあと「動きますよ~」と言われストレッチャーが動き始め

自動扉があき、私の視界にうっすら主人の姿が見えました。

朦朧とした中、やはり主人の姿を見た時とても嬉しかったです。

 

そこからはまた記憶がとびとびです。

病室に運ばれ、何人かで私を病室のベットに移してくださり

お布団をかけてくれました。

そのお布団はとても暖かく温めていてくださいました。

 

事前に説明で看護師さんから聞いていた通り

手術後3時間は絶対安静のため

私には酸素マスク装着で尿道には管が入っています。

 

苦しいし体が重いのも辛かったのですが

尿道の管も想像以上に辛かったです。

 

尿道に管を通したことなどなかったので

違和感と残尿感がずっと続き

私は看護師さんに意識朦朧としながら何回も

「トイレ行きたいです・・・」と伝えました。

 

痛みも続き、尿道の不快感と体の重さに私は耐えれなくて

看護師さんは眠たくなるお薬を点滴してくださいました。

 

人にもよるかと思いますが

手術後の3時間、私には本当に辛かったです。

部分的にしか、ほとんど覚えてもいません。

 

覚えているのは、とにかく全部はずしてほしくて

「辛い、3時間・・早く・・・」と祈ってたことです。

 

そしてやっと3時間が過ぎ

看護師さんがゆっくり酸素マスクをとってくださいました。

そして私に声をかけてくださいながら

ゆっくりベットの頭の部分をあげて体を起こしてくれました。

 

その体制が落ち着くと

「今度は一緒に歩いてみましょう」「歩けそうですか?」

とのことで私はとにかく尿道の管をとりたかったので

ゆっくり歩いてみて大丈夫そうだったので、そのまま

トイレに行きたいと看護師さんに伝えました。

 

看護師さんも快く一緒に連れて行ってくれて

私もゆっくり便座に座れたのを見て看護師さんが

「この管を今とっちゃいましょうか?」といってくださり

私は即答でお願いして管を取って頂きました。

 

尿道の管を抜くときも痛かったですが

そこから尿を出すのが少し大変でした。

 

最初の数回は排尿の際に痛みもあるのですが

数回でその痛みや残尿感や不快感もなくなり

排尿に関してはやっと安心できました。

 

他の方はわかりませんが

私は麻酔が抜けづらかったのか

眠たくなる点滴も入れていたこともあり

3時間経過した後も体が辛く

食事はもともと食べれないのですが

とにかくその日の夜の眠りにつくまでずっと

意識がもうろうとしていました。

 

ただ少しづつですが

手術が終わって3時間経過し

体の装着物をはずして頂いてからは

少しづつ体が楽になっていっていたことも

しっかり感じることもできました。

 

私の手術

やっと無事終わりました。

 

全ての方に

素直に心から感謝が溢れました。

 

 

 

感謝をこめて

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