私が乳癌を告知された日
2019年2月18日16時からの予約でした。
針を刺し組織採取してからやっと10日間がたち
不安ながらも自分に「大丈夫」とも言い聞かせながら
予約よりもずいぶん早く病院につきました。
呪文のように"大丈夫"と唱えていた私の名前が呼ばれ
診察室に入りました。
診察室に入ってからすぐ
「荷物そこにおいてください」の先生のお顔と雰囲気で
もう私は胸が重くギュっとなりました。
そして座るとすぐ真剣な表情の先生は私の顔をしっかり見て
「ガンでした。これから説明していきます。」と。
私は多分「ハイ・・」とだけ言ったと思いますが
それが声になっていたかもわかりません。
結果の用紙を私にも見せてくれながら
とても細かく説明してくれました。
私も一生懸命聞いていたつもりですが
途中から何がなんだかよくわからなくなりました。
そして思わず先生に
「そんな急に言われてもわかりません・・」と言葉につまった私に
先生も「そうですよね、わからないですよね」と気遣ってくださりながら
この乳癌のこと、今後こうなるであろうことなど説明してくれました。
そしてとにかく私が一番先生の言葉で印象にのこったのは
「もう悪性の乳癌には間違いないです。乳癌です。
じゃあこれからどうするか。もうハッキリ乳癌とわかりました。
そしてこれから何が大事かというと”スピード”です。」
予約でいっぱいで既に待合室は患者様でいっぱいの中
限られた時間で先生はきっと私にできる限りを伝えようと
とても繊細に細かく説明してくださった中でのこの言葉。
混乱して何がなんだかわからなくなっている私でしたが
その時の先生の力強い表情と言葉だけは
なぜかハッキリ心に残っています。
「スピード」・・「スピード」と私はブツブツ繰り返しました。
そして先生のこの言葉に嘘もなく
先生は早速今後の手術にむけてさらに詳しい情報集めに
私のMRI+造影剤の予約をすぐ看護師の方にたのんでくださり
その場で最短の翌日に予約をとってくださいました。
そして明日に検査予定のMRI造影剤の結果と
本日まだ出ていなかった他の細かい組織結果を
最短の2月22日に先生が確認できるとのことで
4日後の2月22日にまた私は予約を取り
本日は終わりました。
診察室から出ると待合室は予約待ちの患者様でいっぱいで
座りきれず立っているかたもいました。
その日もその病院はすべて予約でいっぱいで
一人が長くなると後がつまっていくのは私でもわかります。
そんな中、先生も病院側も私にせかす雰囲気もなく
そして先生が話しながら忙しいという空気も出すこともなく
常に私に気遣いながら、ゆっくりしっかり説明してくださって
私の不安も言葉がなくなるまで聞いてくれました。
この病院で乳癌がみつかったことが
私は幸運に思います。
この病院、先生、看護師の皆様に
心から感謝しています。
そして病院を出た私は
とてつもなくどうしたらいいかわからなくなりました。
私はこの日から乳癌患者です。
先のことも全ての予定も中止となります。
なにをどうしたらいいか
本当にわからなくなりました。
感謝をこめて
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