計画性を持った支援の大切さ | ハローミャンマー

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ミャンマーヤンゴン在住、正田信子がヤンゴンから発信します。

今年度、MESOで支援をしている内の8名の子供達はヤンゴン市内の僧院で生活をしながら、学校に通っています。
マンダレー、サガイン、シャン州の出身で、親元では経済的に生活をするのが厳しいため、5、6歳頃から親元を離れ、ヤンゴンの僧院で共同生活をしながら学業を続けてきた子供達です。



彼等が現在、生活している僧院は、200名以上の子供達がなんと床と天井のみで壁のない建物で生活をしています。

以前は木造2階建ての、かなり老朽化したボロボロの、それでもちゃんと壁のある建物でした。昨年、僧院の僧侶から建替えの為の寄付が入ったので、新築することになったとのことを聞き、私達もとてもよろこんでいました。

ところが工事を開始して、鉄筋5階建ての建物の骨組みを作った時点で資金が尽きてしまったとのこと。壁のない5階建ての建物が出来てしまい、子供達はそこで生活をすることになってしまいました。

これならたとえボロボロであっても、ちゃんと床も屋根も壁のあった以前の木造の僧院の方がずっとましというのが正直なところです。

今は雨季のヤンゴン。ネットやシートで覆われているだけで、雨が降り込んできます。雨季が終わると乾季になり、朝晩は冷え込みます。

鉄筋5階建ての建物の骨組みを作る資金で、もっと簡易な2階建ての建物を十分に建設することができたのです。
担当の僧侶は自らも子供達と一緒に壁のない建物で生活をし、子供達の支援に情熱を持って取り組んでいらっしゃるのはよく分かります。

でも子供達は雨にに濡れ、寒い思いをし、それで病気になったり・・・。

次世代を担う子供達、それも200名以上の生活の面倒を見るということは、大きな責任があります。
ここを訪れるたびに、計画性のある支援の必要性をしみじみと感じます。