ミャンマーの銀行外貨口座 | ハローミャンマー

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ミャンマーヤンゴン在住、正田信子がヤンゴンから発信します。

昨日に引き続き、ミャンマーのお金のお話です。

ミャンマー人が外貨現金を所持することは原則禁止されており、
その代わりFEC(Foreign Exchange Certificate)と呼ばれる外貨兌換券が、ミャンマー国内ではUSドルと同価で使うことができることになっています。

ただミャンマー国内でしか使えす、信用力の問題で実際には為替レイトはUSドルの方がチャット安で取引されます。

USドルの銀行口座を持っていた場合、自分の口座からFECではなくUSドルを現金で引き出すことは簡単ではありません。

FECはミャンマー国内ではUSドルと同価で使える(?)ことになっているので、なぜFECではなくUSドルが必要かということを証明しなければなりません。

たとえば、ミャンマー国外に行くために、USドル現金が必要というように理由が明確でないと自分の口座から自分のお金を引き出すことができないのです。

そのために、銀行の外貨担当マネージャー宛に、必要理由、必要金額を書いたレターを作成しなければなりません。
それに、パスポートのコピー、航空券などが必要になります。

それらを準備して、銀行に行き、

*外貨担当窓口に申請 書類に不備がないかをチェック
*外貨担当責任者のところで、いくら引き出せるかの決済があります。
 マネージャーの判断で、こちらの希望金額が引き出せるとは限りません。
*外貨担当GMのところに行き、その前で引き出し許可になった金額でチェックをきります。
*それからまた、外貨担当窓口に行き、チェックと交換に現金引き出しのトークンをもらいます。
*トークンを持って現金引き出し窓口に行って、待つこと1時間。
*受け取るために3箇所に署名をして、やっと現金を引き出すことが出来ます。

自分の口座から、自分のお金を引き出すのは、半日仕事です。

銀行内、写真撮影は禁止だったので、様子をご覧いただけないのは残念ですが、
見渡す限り、PCは一台もなく、全て手書き。通帳も手書きで記入されます。
大きな台帳を広げて作業をしています。

もちろんサービス精神は微塵もなく、途中でランチタイムになれば担当者が昼食が終わるまで、
ただひたすら待つしかありません。

これは政府の銀行のことで、民間銀行は違いますが、今のところ外貨を扱えるのは政府の銀行だけ。

急速に民主化が進んでいるミャンマー、自分の口座から自由に引き出せる日も遠くないかもしれません。

MESO(ミャンマー教育支援機構)