ボールポゼッションはドイツが大きく上回ったものの、120分間コンスタントにチャンスをつくり続けていたのはアルゼンチンのほうでした。実力的にドイツのほうが上と見られていましたが、完全にアルゼンチンが勝てる試合内容だったといっていいでしょう。
敗因はサベーラ監督のポカです。前半、メッシに匹敵する存在感を放っていたラベッシを下げてしまったことがすべてです。代わって投入されたアグエロがラベッシ以上の活躍をしてくれればいいのですが、アグエロのプレーはラベッシとは雲泥の差。アグエロがアルゼンチンのネックとなって、大チャンスをいったい何回台無しにしたことか……。
アルゼンチンは後半、ラベッシなしでも幾多の大チャンスをつくり続けましたが、あれでもしもラベッシがいたら攻撃はさらに厚みを増し、イグアインやパラシオといったフィニッシャーたちもよりシュートをきめやすい場面にたくさん出会えたことでしょう。それが無念でしかたがないです。
しかし、もともとコンディションが悪いアグエロを責めるのは酷です。サベーラ監督の大ポカとしかいいようがない采配ミスが敗因です。
メッシはあと少しでマラドーナと肩を並べるところまで行ったのですが、かなり意外な要素に邪魔をされて優勝に手が届きませんでした。
次回のロシアワールドカップでは31歳。“史上最高の選手”であるメッシがワールドカップを両手で掲げる姿を、世界中のすべてのサッカーファンが期待しています。