1週間ほど前、
寛子さんがスマホで文章を作るのに
私の話題になり「きみこむさん」と打とうとしたら、
変換候補の最初に
「サラスバティ」が出てきたそうです。
今までこの二つの単語を
続けて打った覚えはないし
サラスバティという言葉じたい
最近使ってないので
どうしてなのかわかりません、と言われ
私もビックリ。
サラスバティはヒンドゥー教の神様で
日本には琵琶を弾く「弁財天」として
伝わっている
芸術・音楽と福徳の神仏です。
不思議なこともあるもんだと
思ったその晩、私は
とても懐かしい人の夢を見ました。
私と母が長く師事した
長唄三味線の杵屋勝綜師匠。
亡くなってもう20数年になるでしょうか。
黒目がちの大きな瞳に
ゆったりした優雅な所作。
その昔、あまりの愛らしさに
「お嬢さん先生」と呼ばれたという
美貌と三味線の技術を兼ね備えた
長唄の名手です。
その勝綜師匠が60歳くらいの姿で現れ
私の両手を握り、可愛らしいピンクの
ハンカチをくださいました。
ガーゼのような優しい肌触りの
ハンカチを手に、私はなぜか
「あぁこれは本物だ」と大感激、
人目も気にせず声をあげて
大泣きする、という夢でした。
実は師匠と私は誕生日が同じ。
でも、たぶん私以上に母との縁が
深かった人だと思います。
母の方が10歳ばかり年上でしたが
長い弟子生活の間、母は心をこめて
敬愛する師匠に仕えました。
お稽古は師匠の自宅で行われていたのですが
ほかのお弟子さんたちが、お花やお菓子、料理などを
届けて華やかにおしゃべりしている間に
母はもくもくと庭掃除やトイレの修理、
床のタイル貼りなど
地味な雑用を引き受けていました。
どんな時間帯でも
師匠からの電話一本あれば
自転車で駆けつけ
一度などは60過ぎの母が
師匠の家のブロック塀によじ登って
修理をしていたので
驚いたこともありましたっけ。
そんな感じだったので
師匠からの信頼も厚く
名取になった後
母は師匠の助手を頼まれ
初心者生徒さんの
手ほどきも任されるようになりました。
陰ひなたなく、
大切に思う人を支え
誠実に行動することを
母と師匠の関係から
学んだ気がします。
今回母は出てきませんでしたが
師匠の姿はとてもハッキリしていて
印象に残ったので
数日後、寛子さんに夢の話をしました。
そしたら寛子さんが
「その先生、すごく良いと思いますよ。
今もきみこむさんを応援してくださってるみたい。
きみこむさんが、夢の話を始めたら
とたんに部屋の空気が変わりました」
サラスバティ(=弁財天)の
琵琶を手にした姿は
三味線を弾く美貌の師匠に
重なりますし、今の私が取り組む
創作や演劇、芸能的な活動を
見守ってくださるお知らせだとしたら
ホント嬉しいなあ。
「きみこむサラスバティ」の謎は
わからないままだけど
亡き師匠と母からのエールだと信じて
頑張ろう!と思えた体験でした。
