感情を相手に気づかれないようにする無表情のことをポーカーフェイスといいます。


接客応対での無表情はだめだけれど、

自分の心の動きを相手に悟られないように表情をつくることは、必要な技術だと思います。



例えばCAさん同士が慌てた表情で話をしていたとしたら、
もしかして機材トラブルか?と不安になってしまうし、


閉店間際に入ったお店のスタッフに笑顔がなかったら、迷惑だったかな?といたたまれない気持ちになります。



本心はどうであれ、

お客様に不必要な気遣いやマイナスの感情を与える可能性があることに関しては、
笑顔で隠し通すべき。


具合が悪い、

心配事がある、

トラブルが起きた、

などなど人間だからいろんな事情があるし、体調の良し悪しもある。

でも、お客様に関係がないことは悟られないようにしなきゃ。


それでこそ、プロだと思うのです。


仕事でいう『裏舞台』

職種によっていろいろだと思いますが、
お客様に見せないのが基本です。


でも、それは案外難しい。

丸見えとまではいかなくても、透けて見えちゃってますよ〜、という場面に遭遇することがあります。


『あぁ、今これを売る月間なのね。』

『あぁ、上司と仲が悪いのね。』

『あぁ、今日は寝坊したのかしら?』

などなど。



今、
娘のかかりつけ病院が2つあります。

両医院ともとても混んでいます。



でも、

診察時の印象は全く違うのです。


A医院の先生は、
たくさんの患者さんが待っているからできる限り手早く、一人当たりの診察時間を短くしたいという気持ちが見えてしまうのです。

動きがせかせか、早口、質問をしたくてもその隙すらない。
こちらの言葉が終わる前に「あー、それはね…。」とかぶせてくる。
もちろん最後に何か質問は?という問いかけもない。

感じは決して悪くないのです。元気に挨拶もしてくれますし、やりとりを聞いている限り看護師さんとの関係も悪くなさそう。

でも、やっぱり落ち着かない。
本当にしっかり見てくれている?という不安が残ります。

B医院の先生は、
たくさんの患者さんが待っていると感じさせない落ち着いた対応をしてくれます。
もちろんテキパキはしていますが、こちらの話を最後まで聞いてくれ、会話の『間』もきちんとあります。


もともと持っている雰囲気の違いもあるのでしょうが、
動きや話すスピード、『間』の取り方でこれ程までに与える印象が変わるのだなと、驚きます。


気持ちはよくわかります。

お客様がたくさん待っていたら、つい焦るし、少しでも時間短縮を、と思います。

でも、早口で話して、動きを早くしても、意外に時間は短縮されません。

それこそ数秒です。


チリも積もれば…とはいうものの、

数秒を短縮して、相手を不愉快にし、お客様を逃してしまうくらいなら、

丁寧に対応した方が結果的にはよいのではないかと思うのです。(もちろんのんびりしてはダメですが)

待たせたら、『お待たせして申し訳ありません。』と言えばいいのです。



昨日、B医院に行き改めて素晴らしさを感じたところ。
近々A医院に行くのですが、今度は負けずに聞きたいことは聞いてこようと思います。





『一人一人の雰囲気がその場全体の雰囲気をつくる』

 

研修などでよく言っているのですが、

今回ディズニーランドで、改めてそのことについて考えさせられました。

 

 

キャスト(スタッフ)のサービスが素晴らしいと言われているディズニーランド。

 

今回は以前行ったときとは違った目で、

キャストにも注目して過ごしました。

 

正直言って、全員が全員素晴らしい!といわけではなく、

 

プライドを持ってお仕事をしているキャスト、

あくまでもお仕事としてこなしているキャストと、違いは感じられました。

 

が、

 

『キャスト』と呼ばれている理由を理解し、

しっかりと自分の役割を完璧に演じきっているキャストをたくさん目にすることができました。

 

もちろんアトラクション、景色、音楽などの果す役割は大きいでしょう。

 

でも、そこで働くキャストが『素』の状態であったなら、

確実にあの夢の国の世界観は崩れます。

 

 

特に、フェイスキャラクターと呼ばれるかぶりものをしないキャラクター(シンデレラや王子)の完璧さには目を奪われました。

 

舞台メイクに近い濃いメイクや衣装で、

生身の人間っぽさがほとんど感じられないところに、

完璧なしぐさや表情!

 

誰かが演じているとは思えない隙のなさ!

 

例え大きな蜂が飛んできたなどのハプニングがあったとしても、

きっと動じずに演じきるのだろうなと思わせてくれました。

 

今回たまたまアリスと一緒に写真を撮ったのですが、

もう、アリス以外の何者にも見えませんでした。

遠くから見ても、間近で見てもアリスでした。

 

もちろん全てのお仕事に必要なこととは言えませんが、

雰囲気にも価値があって、その雰囲気づくりには

スタッフ一人一人の雰囲気が大切ということを

もっと重要視してもいいのではないかな~、と思います。

 

自分の仕事は

どんなサービス内容で、

価格帯はいくらくらいで、

お客さまはどのような方が多く、

どのような店内でユニフォームは?

 

その上で、お客さまはどんな雰囲気を求めているのか、

スタッフはどんな風にすればその雰囲気を作り出せるのか。

 

ちょっと考えてどこかひとつ変えてみるだけで

ずいぶんと変わってくると思うのです。