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本日のテーマは、働く女性の皆様へ向けーそして私自身の自戒の念を込めて綴った内容です。
教職時代に見たもの
20代前半の頃、高等学校英語科で教鞭をとっていました。所属は生徒指導部。
生徒の問題行動が起きると放課後に会議が開かれ、経緯の説明のあとに必ず出てきたのが家庭環境の話題、そして「どんな母親か」という問いでした。
「子供の異変と母親の在り方」の密接な関係は、当時から今もなお、答えのないテーマとして私の中に息づいています。
このテーマに言及するのは、私自身が母親として子供の魂の叫びにどう向き合っていいか分からず、長年途方に暮れた経験があるからです。
巷にあふれる「母親論」に苦しんでいる方々に、少しでも参考になればと思い書かせていただきます。
「愛情不足」というレッテルの裏で
子供に異変が起きると、世間や教育機関は家庭環境を分析し、「愛情不足」の要素を探す傾向があります。
確かにそれは大きな一因ですが、同時に多くのお母様は「自分に原因がある」とは認めたくない気持ちにもなるでしょう。
そして、熱心なお母様ほど「あなたのために」と先回りして関わりすぎる。けれど、その過干渉こそが子供の魂にとって大きな負担となり、愛情を受け取れない要因になってしまうのです。
一方、最近は母親に対し「自分を責めすぎず解放しましょう」という風潮も強まっています。
これも大切な視点ですが、単に「気にしなくていい」と誤解されてしまうと、本質にたどり着けない危うさがあります。
母として特に大切な2つの視点
① 向き合うべきは母親自身のインナーチャイルド
母親が本当に向き合うべき対象は、お子様の前に、
まずご自身の中にいるインナーチャイルドです。
一番身近な存在で繋がりの深い子供に、母親自身の過去の痛みが投影されるからです。
ご自分の親に言いたくても言えなかった魂の叫びが、今度は我が子を通して訴えてくるのです。
「気づいてほしい」
「この感情を置き去りにしないでほしい」と。
ですから、未消化の感情や痛み、怒りを蓋をせずに見つめ、癒すことが必要です。専門家と共に取り組むのが理想ですが、自分でできることもあります。
書き出してみる、気持ちを言葉にしてみる、小さなご自分にイメージの中で会いに行き慰める…
その日々の積み重ねがインナーチャイルドの癒しに繋がっていきます。
② 「これは、僕が望んだこと?」
この言葉を息子に何度言われたか、思い出すたびに胸が押しつぶされる思いです。
子供は「自分が望んだこと」を受容されたとき、初めて「受け入れられた」と感じ、愛情を受け取ります。
逆に親が先回りして用意したことは、どんなに善意でも「愛情」として認識されない。
つまり過干渉もまた「愛情不足」と同じ結果を生んでしまうのです。

「未消化の感情」は全てに影響する
働くお母様方へ。仕事と家庭の両立に追われる中で、ご自分の感情を置き去りにしていませんか?
私自身も、怒りや未消化の感情に呑まれ、子供の魂に大きな負担をかけてしまった経験があります。
だからこそ、自戒の念を込めてお伝えしたいのです。
インナーチャイルドを置き去りにしたままでは、どれだけ努力しても、無意識の痛みが必ず家庭や仕事に影を現します。
そしてこの構造は、ビジネスの世界でもまったく同じなのです。
ご相談にお越しくださる女性起業家の中には、「怒りや嫉妬」「サラリーマンから抜け出したい」という反発心を原動力にして走り続けている方が少なくありません。確かにそのエネルギーは一時的に大きな推進力となりますが、必ず行き詰まりを迎えます。
なぜならビジネスの基盤に「恐れ」とは真逆の愛のエネルギーがなければ、全てが循環しないからです。
潜在意識は「これは育児」「これは仕事」といったカテゴリーを分けることができません。
つまり、子育てにおける心の痛みが仕事に影響を与え、ビジネスで抱える葛藤が家庭に影響する─すべては同じ根からつながっているのです。
今日から、ご自身の心の声に、小さな貴女の声に
耳を傾けてみてください。
全ての答えはご自分の内側に在る、と気づくでしょう。
