『うたかたの恋』の併演は、レヴュー『ENCHANTEMENT-華麗なる香水-』
すでに東京公演が絶賛開催中ですが、宝塚大劇場で観たときの感想をもう少し詳しく書いておきたいと思います。
ありがたいことに、何回か観ることができましたが、初見の時から大好きになり、観劇を重ねる毎にますます惹かれていきました。
“ENCHANTEMENT”とは、フランス語で、魔法にかかる、恍惚とする意味の言葉だそうですが、その通り、わたしは本当に魅了されたように思います。
場面毎に書いていこうと思いますが、公演内容に触れますので、知りたくない方はご注意ください。
また、あくまでもわたしが感じたことであり、記憶違い等あるかもしれませんがご容赦ください。
『ENCHANTEMENT-華麗なる香水-』は3部構成なのですが、テーマの香水になぞらえて、第1部がTop Notes(トップ・ノート)、第2部がMiddle Notes(ミドル・ノート)、第3部がLast Notes(ラスト・ノート)となっています。
第1章 ENCHANTEMENT-華麗なる香水-Prologue
れいちゃん(柚香光さん)監修のオードトワレ「Ray Yuzuka」をイメージしたプロローグだそうです。
開演前に緞帳があがると、レースカーテンのような紗幕がかかっていたと思います。音楽がなり、紗幕が上がると、白い羽根扇に白いお衣装のエイトシャルマントが一人、また一人と踊り出します。
そして、なんだかプクプクというような音がして、中央部分にれいちゃん扮する調香師レイが登場。
それからは、めくるめく夢の世界というのか、次から次へ登場する美しい方々に魅せられっぱなしとなり、特に千秋楽を観劇したときは、いつの間にか涙を流していたほど、その世界に入り込んでいました。
お衣装もセットも、華やかだけれど上品で、色彩も美しく、大好きなプロローグです。
S1
エイトシャルマントは、太凰旬さん・南音あきらさん・涼葉まれさん・青騎司さん・美空真瑠さん・伶愛輝みらさん・宇咲瞬さん・月翔きらさん
しっかり観たいなあと思っても、目が追いついていかず・・・。まれくん(涼葉まれさん)はわかったように思います。
れいちゃん(柚香光さん)は、調香師S(レイ)
観客に香水の魔法を振りかけるということですが、プシューとしたとき、実際にミストのようなものが見えました。
この場面だと思うのですが、1階席の(わたしとしては)前方に座ったとき、いい香りがしたように思ったのです。(たしか1月8日の公演)
これは、送風口から流しているのかもと、(昔そういう公演があったと聞いたことがあるので)思いました。
それまで2階席とか1階後方席とかの観劇だったから香りが届かなかったのかな、と。
ところが、その後、SS席も含めて、それより前の席で観劇したときは、香りはしなかったように思いました。
後日、作・演出の野口幸作先生は実際に香りを流したかったができなかった、ということを、何かで読んだように思うのですが、あやふやなので違っていたらごめんなさい。
あのときのいい香りはなんだったのか、お近くの方の付けていらっしゃる香水なら、もっと長く香ると思うのですが・・・
わたしの妄想ではなく、舞台から漂ってきたものならうれしいです。
S2
銀橋を渡る美しくキラキラした方々
れいちゃんの他には
らいとくん(希波らいとさん)・ここちゃん(都姫ここさん)・あわちゃん(美羽愛さん)が3人で♪
ホッティー(帆純まひろさん)・はなこちゃん(一之瀬航季さん)・だいやくん(侑輝大弥さん)が3人で♪
ほのかちゃん(聖乃あすかさん)・りりこさん(華雅りりかさん)・うららちゃん(春妃うららさん)が3人で♪
ひとこちゃん(永久輝せあさん)とみさきちゃん(星空美咲さん)が2人で♪
マイティー(水美舞斗さん)とまどかちゃん(星風まどかさん)は1人渡り♪
手拍子と拍手、間にさっとオペラを持ち上げて・・・身も心も忙しい
男役は調香師、娘役はパルファン
本舞台もとても華やかで、その間をれいちゃんが盆で回りながら上がってきたように思います。
とにかく観ているうちに夢見心地になってしまうので、間違っていたら、ごめんなさい。
S3
れいちゃんとまどかちゃんの美しいダンス
しぃちゃんさん(和海しょうさん)とことのちゃん(朝葉ことのさん)が歌ってくれて、うれしい。
S4
れいちゃんが、銀橋で歌いながら、うれしそうに、時には感極まっているような感じを受けました。
本舞台も銀橋も美しさがこぼれんばかり。
とても幸せな気持ちになるプロローグだと思います。
第2章 Citrus(シトラス)
「DOLCE&GABBANA」の「Light Blue」のイメージ
S5A
5人のシトラス・ボーイ(ひとこちゃん・ホッティー・ほのかちゃん・はなこちゃん・だいやくん)が、銀橋を歌いながら渡ります。
S2の銀橋渡りのときもそうだったのですが、メンバーにだいやくんが入っていて、うれしかった。
スカイステージの番組などでもとても感じがよくて、『うたかたの恋』のクロードもすてきでした。
『歌劇』の座談会によると、シトラス・ボーイには「MFG5」というユニット名があるそうな。
S5B
シトラス・ボーイズが待つ中、登場したのは、シトラス・ビューティーA(らいとくん)
初見の時はどなただろうと思いました。そういえば、らいとくんがダルマでロケットに登場すると読んだ覚えが・・・
やっぱり大きいらいとくん。でも明るくておおらかな感じでよかったです。
この後ロケットになるのですが、振り付けといい、お衣装といい、本当に可愛い。
足の上げ方がちょっと複雑でそこがまたいいのですが、斜め後ろにあげるところの揃い方が、2階から観たときすごく綺麗でした。
第3章 Aromatic(アロマティック)
イメージは、「CARON」の「POUR UN HOMME」
ヴァンセンヌの森の奥での、禁断の愛の戯れの物語だそうですが、わたしは、それほど“禁断の愛”という感じを受けませんでした。
でも、とても美しく、ちょっと大人のムードも漂うすてきな場面だと思います。
S6
マイティーが、ベル・エポックの男AAとして、下手から登場。銀橋で歌いますが、麗しかったです。
コロンビーヌ男(歌手)にキョンさん(航琉ひびきさん)・びっくさん(羽立光来さん)、コロンビーヌ女(歌手)にあおいさん(美風舞良さん)・いとちゃん(糸月雪羽さん)、と安心のメンバー
S7
ほのかちゃんがベル・エポックの女AAとして、本舞台に登場
もちろん、ものすごく綺麗なのですが、初見の時は、ほのかちゃんも以前に比べて男っぽくなったなあ、と感じたのです。
それが、観劇を重ねていくと、どんどん女性らしく感じるようになりました。
ちょっと骨太なイギリスの貴婦人のような感じで、昼は淑女、夜は・・・みたいな
ラストで、こらえきれなくなったように自分からマイティー(ベル・エポックの男AAにですよ)にキスしたように見えたのですが・・・
タカラヅカニュースの映像を観たら、マイティーがほのかちゃんに香水を吹きかけているような時がありました。わたしは観劇中は気がつかなかったのですが、あれは媚薬的なもの?
このシーン、周りを取り巻くベル・エポックの男と女も本当にすてきなのです。
貴族的なお衣装を着た方々が、様々な愛の一瞬を切り取ったようなポーズで、盆にのって回っています。
絵画の場面とか陶器の人形のように、しばらく静止しているので大変だろうと思うのですが、綺麗でした。
マイティーとほのかちゃんも観たいし、周りの方々も観たいし・・・他の場面でもそうなのですが、本当に悩ましいです。
第4章 Floral(フローラル)
「CHANEL」の「N゜5」をイメージ
れいちゃんがフレッド・アステア、まどかちゃんがマリリン・モンロー(れいちゃんによると“マドドン・モンロー)になるニューヨークの場面。
小粋で軽やかで本当にすてき。
れいちゃんが出てくると、基本追いかけてしまうので、他の方があまり見えていないかもしれません。ごめんなさい。
S8
アステアことNYCガイS(れいちゃん)が、上手に登場し、歌いながら銀橋を渡ります。
あの特徴的な振付、両手首をこすり合わせた後耳に付ける仕草が心に残ります。
背景のお店の名前とか凝っているみたいですが、れいちゃんを見つめてしまうので、はっきり覚えていません。
でも、陳列してある香水瓶が揺れ出して(娘役さんたちが持っていた)、NYCドールの娘役さんたちが「ハーイ♡」とか言って次々出てくるシーンはお洒落で、よく覚えています。
S9A
れいちゃんと男役さんたち(NYCガイ)のダンスもとても良いのです。
れいちゃんの、手の振り、足さばき、帽子の扱い・・・すべてが粋で軽やかだと思いました。
れいちゃんばかり観ていたのですが、プログラムを見てみると、NYCガイもすてきな方ばかり。
Blu-rayが出たら、他の方たちもじっくり観たいです。
S9B
一人になったれいちゃんアステアの前に、“N゜11 MADOKA”と書かれている扉があき、マリリン・モンローことNYCドールSのまどかちゃんが登場
れいちゃんのお誕生日が書かれていたセットもありました。
まどかちゃんがよく雰囲気を出していて、すごく魅力的でした。
映画『七年目の浮気』での有名なシーン、スカートが風で浮き上がるシーンを再現しています。
ドアボーイとして、かがみーくん(鏡星珠さん)とやすなくん(遼美来さん)が出ているのですが、その方たち(のうちのお一人だったと思います)が持ってきたトランクのような台に乗り、ポーズをとるまどかちゃん。
スカートの上がり方は、その日によって違いがあり、魅力的な感じに上がると、観ているこちらもテンションが上がります。
れいちゃんも、わーお♪という感じでまどかちゃんを見ているのですが、ちょこっとアドリブも入れていました。「絶景♪」と言った日もあったと思います。千秋楽近くは、まどかちゃんのセクシーポーズを真似することが多かったような。
このまどかちゃんのスカートの風はどこから来ているのかな、と初見の頃は不思議に思ったのですが、ある観劇の時わかったように思いました。
1月7日の11時公演観劇は、2階下手の壁際席だったため、普段見えないものが見えたのです。
衝立のようになっているセットの後ろで、下級生と思われる方が箱形の送風機のようなもので風を送っているようでした。
しゃがんでいらしたのではっきりとは見えませんでしたが、お衣装もきちんとつけているようでしたので、見えても差し障りはなかったです。逆に好感を持ちましたが、どなたなのかわかりませんでした。
見えないところで大事なお仕事をしている方のことを書きたかったのですが、公演が始まって間もない頃で、詳しく書くのもどうかと思い、その回の観劇について書いたときは、「・・・この回わかったように思いました。」とだけ。
それが、『歌劇』2月号の楽屋日記で、さっちーちゃん(静乃めぐみさん)が、このことについて書いてくれたので、わたしも書こうと思ったのです。
そして、どなたが送風係をしてくれているかわかりました。
きらくん(月翔きらさん)だったのですね。ありがとうございます。
そして、さっちーちゃんも書いてくれてありがとう。
まどかちゃんは台から降りて、れいちゃんと踊りますが、そのときの自分の髪をクシュクシュっとする振りがとても魅力的なのです。
S10
れいちゃんアステアとまどかちゃんマリリンが、いったん舞台奥に行き、それからNYCガイやNYCドールの真ん中を踊りながら、舞台前方に出てくるところが、すごく躍動感があって大好き。
その後真ん中で踊るところも好きですし、結局みんな大好きなのですが。
第1部だけで長くなってしまいましたので、いったんここで切ります。