いろんなことに嫌悪が湧く。
ぶる奴ら。透明感、ぶる奴ら。言葉もビジュアルも、さも知ったような顔をして堂々吐き出す。
完全な人間しかやったらいけないんでないの?烏滸がましいとか畏敬の念とかいだかんの?
あたしは、下をむいて、好きな音楽と、好きなデザインと、色と形と言葉とそれらに囲まれて、たまに何かを内側に吐き出したりして、他人と話しては傷ついて、でも相手は傷ついていないのだと知っては、吐き出す内側がどんどん狭くなっている。他人がうらやましいのは再三吐露している通りもうあたしの常套句であるのは事実だ。そうやって認めている。自己を認めている。
なのに、他人のその胸の張り方を私は疎ましく思うし、間違っていると思う。
なんで支え合ってくれないのって
言葉にしてしまえば結局、


どうしてこんな一人なんだろう。
集合体になることを、私のどこかの器官が拒んでいるのかとぼんやり思うけど、個体であることを望んでいるのはやっぱり私であって、それはお望み通り実現されていることになる。
どうしてこんな両極端な気持ちが脳を支配してるの。
気持ち悪い。気持ち悪いよ。遠い国の人か、遠い世代の人しか、なんかもう見ていたくない。
常に尊敬していたい。常に憧れからくる動悸にまみれていたい。新鮮な空気と、新鮮な色が欲しいだけなのに、どうしても汚れが侵入しては、そのまま煤となって覆いかぶさってくる。

と、ここまで書いたけど、やっぱり思い通りの言葉が扱えないと息苦しくて涙が出そうになるので、明日の朝元々腫れている目がさらに腫れてなくなってしまう前に打ち止めしておく。

一つ書いておくと、私が私を否定する理由は、やっぱりそれで生きている実感を持てるからです。


生命は
自分自身で完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする

生命はすべて
そのなかに欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思えることさも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?

花が咲いている
すぐ近くまで
虻の姿をした他者が
光りをまとって飛んできている

私も あるとき
誰かのための虻だったろう

あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない

吉野弘「生命は」
どうしたらこんな緩やかな心になれるだろう。


緻密で、脆くて、表面的で、スピードを持って通り過ぎて行くような、そんな作品を作りたいと思っている。
私に出来ることを私にしか出来ないことへ変えていく。そうすれば何かが生まれ、誰かのなかに帰っていく。そうなればとても良いのに。

白い色を使おうとも、赤い色を使おうとも、墨を使おうとも、その中にどうしても、粒子のように自分が入ってしまう。あたりまえのことかもしれない、でも、それはすごく疎ましくて、色が濁ってしまうのだ。
己の小さな肉体が全てを物語っているような気がして脱力してしまうのだが、細やかな傷を四方八方に散りばめてあるこの身体から、一斉に血が噴出せば、そこから私の臓器という中身も一緒に出て行ってしまえば、私のなにかが他人のなにかに伝わっていくような気がする。私はどうしても傷つかなければやりきれず、またそれを楽だと思ってしまう。


遠く深く青の彼方
悲しい記憶闇に帰る
砂の腕に抱かれながら
思い切り泣いてごらん

風の道しるべ/モダーン今夜

いい曲だな~
美しい言葉を感じられる日本人にうまれて本当に本当に本当によかった。
長い闘いではあるけれど、人間だから私だからあるのであって。それは幸せと呼べるものだと、こうして痛感するのだった。
でもやっぱり言葉で伝えきれないことは本当に多くて、私の文章の稚拙さからそれは滲み出ているというかダダ漏れなのだけど、だから私は視覚伝達の世界の中にいたい。表現の世界に頭ごと全部浸かっていたいのだ。
閃光のような、血流のような、盲点のような、融ける影や、反射して落ちていく光や、忸怩たる己の拍動や、眠りの中枢を、私の体温で示せられれば。
薄いまつげを震わせて私は世界をみている。
ふうん、とだけ思うことがある。
他人の不幸だ。辛いんだね。苦しいんだね。そうかそうか。って
他人の幸せは嬉しいときと煩わしいときがあるけども、後者は単に嫉妬だね。嫉みだね。
自分が不幸だとは言わない。けれど他人よか幸せに対しての気持ちの比重は思いのだろうなと思う。単純に言えば考え過ぎ、だというのは良く指摘されるので恐らくそうなのだろう。何も考えてなんかいないけどね。
何で他人は幸せそうなんだろう、
幸せそうに「落ちる」んだろう。
落ちたときの普段との感情の落差で、きっと「病む」ことになってしまうんだろうなあ。



みんな悩んでるんだねー
大変だねー

私はなんとなく生きているから、何もないよ。