(ひとしずく・67<聖書の訳の基になる写本の違いについて>)「夜も昼も」♪ | sarah‐mercy

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黙示録 パート67

<黙示録十七章>(5月 聖書クラスより)

 

右差し続き(ひとしずく・60<黙示録17章>)「谷川の流れを慕う鹿のように」♪(夢の話) | sarah‐mercy (ameblo.jp)

 

―聖書の訳の基になる写本の違いについてー

 

黙示録の十七章「七つの山、七つ(人)の帝国(王)を紐解くにあたり、

聖書の記述と世界の帝国の興亡を調べる際に突き当たる問題は、年代の違いです。

聖書は訳の基となる写本によって年代が異なるので、

それによって、天地創造やノアの洪水が起った年代が変わってきますし、

黙示録十七章の七つの山、帝国について考える際にも影響を及ぼしてしまうのです。

 

 ここではそのことについてあまり深く掘り下げませんが、

簡単に、覚えておいたら良いと思うことを挙げておきます。

 

まず、「天地創造」を、ウィキペディアで調べると、

その中に「年代推定の歴史」という小見出しがあります。

以下はそこからの引用です。

 

 旧約聖書学では、創世記の記述内容としての「天地創造が起こった年代」

 果たしていつだったのかについての推定が繰り返されてきた。

<中略>

 

 正教会では西暦で言うところの紀元前5508年のことだとしており、

 これを元年とした世界創造紀元を用いていた。

 

 1654年に、英国国教会アイルランド大主教ジェームズ・アッシャー

 ケンブリッジ大学副総長ジョン・ライトフット英語版が聖書の記述から逆算し、

 天地創造は西暦の紀元前4004年10月18日〜24日にかけて起こり、

  アダム創造は紀元前4004年10月23日午前9時と算出し、

 長らくキリスト教圏ではこの年代が信じられてきた

 (旧約聖書のモーセ五書に登場する族長全員の寿命を加算して算出したもの)。

 その他にも天地創造の年代には諸説ある。

 

·         『タルムード』 前3760 - 2年

·         フラウィウス・ヨセフス『ユダヤ古代誌』 前5444年

·         ユリウス・アフリカヌス『年代誌』 前5500年

·         エウセビオス『年代記』 前5199年

·         アウグスティヌス神の国』 前5351年

·         ベーダ『時間計算論』 前3952年

·         オットー・フォン・フライジング『年代記』 前5500年?

·         スレイダヌス『四世界帝国論』 前3954年

·         スカリゲル『時間修正論』 前3948年

·         ペタヴィウス『年代表』 前3984年

·         ボシュエ『世界史論』 前4004年

·         ペズロン『古代復元』 前5873年

·         ガッテラー『普遍史序説』 前3984年、『世界史』 前4182年

 

―以上 ウィキペディアの「天地創造」より

 

 

 この天地創造の所説を見るだけでも、

紀元前5873年~紀元前3760年と2000年以上の幅があります。

 

ところで、これらの年代は何を元にして計算されるかというと、

創世記五章や十一章などにある、アダムからその子孫のそれぞれの年代の記述によります。

これによって、天地創造やノアの洪水の年代を知る重要な手がかりとなるのですが、

問題はこれが写本によって異なるということです。

 

  なぜか、アダムからアブラハムまでの内、六人が、それぞれ子どもができた歳が、

マソラ訳と、七十人訳(サマリヤ写本もほぼ一致)では、百歳異なっています。

 

 例えば、創世記11章12節のところですが、

マソラ訳に基づいて訳されている私たちの聖書では、

セムの子のアルパクサデは35歳で子をもうけています。

しかし、七十人訳とサマリヤ訳では、135歳となっているのです。

そして、マソラ訳ではアルパクサデの子はシラとなっていますが、

七十人訳では、アルパクサデとシラの間に、カイナンが入っていて、

アルパクサデが135歳でカイナンをもうけ、カイナンは130歳でシラをもうけ、

460歳まで生きたことが書かれています。

 

 このカイナンの記述はマソラ訳とサマリヤ写本では省かれています。

そして次のシラはマソラ訳では、30歳で子をもうけたことになっていますが、

七十人訳では130歳となっています。

以降、エベル、ぺレグ、リウ、セルグ、ナホルに至るまで、七十人訳とサマリヤ写本は、

マソラ訳の記述に100歳を足した年数となっているのです。

ですから、こういうわけで天地創造や、ノアの洪水の推定年代が異なってきてしまうのです。

 

詳しくはネットに、図表などを使ってわかりやすく説明されたものがあるので、

興味のある方はごらん下さい。

元は英語ですが、グーグル翻訳で日本語で見ることができます。

 

(創世記五章、十一章の訳別の原始年表)

http://www.bible.ca/manuscripts/Bible-chronology-charts-age-of-earth-date-Genesis-5-11-Septuagint-text-LXX-original-autograph-corrupted-Masoretic-MT-primeval-5554BC.htm

 

https://www.bible.ca/manuscripts/Masoretic-Text-MT-Leningrad-Codex-Bible-manuscripts-Old-Testament-Torah-Tanakh-Hebrew-Rabbi-Yose-ben-Halafta-Zippori-160AD.htm

 

 この中から簡単に二、三の箇所を日本語で要約します。

 

旧約聖書の六写本について

 

 1. モーセの書(ST):紀元前1446年に書かれる。著者はモーセ。

  書かれた場所はシナイ山。

  内容は律法の書、トーラ(創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記を合わせた

  モーセ五書と呼ばれるもの)書かれた言語は象形文字ヘブライ語

 

 2. ナヨテ写本(SNT):紀元前1050。著者サムエル。

  執筆場所はナヨテ、ラマ。内容はトーラ(モーセ五書)、ヨシュア記。

  古ヘブライ文字。

 

 3. サマリヤ写本(SP)ペンタチューク(ヘブル語「トーラ」のギリシャ語、律法五書の意味)

  :紀元前623/610年。著者サムエル。執筆場所はナヨテ、ラマ。

  タナク(トーラを含むヘブライ語聖書)(ヨシア王から受け取った写本)。

  古ヘブライ語。

 

 4. クワットルデキム(XIV): 紀元前458-445年。

  エズラ(14人)。執筆場所エルサレム。内容はネヘミヤ記、マラキ書以外のタナク。

  アラム-ヘブライ語

 

 5. 七十人訳(LXX): 紀元前282年。著者七十人。執筆場所はアレキサンドリア。タナク。

  ギリシャ語。

 

 6. マソラ写本(MT): 紀元後160年。著者ヨセ・ベン・ハラフタ・ラビ(Rabbi Yose ben Halafta)。

  執筆場所はジッポリ(Zippori)。内容はタナク。

  アラム-ヘブライ語。

 

そして、主要な三つである七十人訳写本、サマリヤ写本、

そしてマソラ写本の中で、何が最も原典版に近いものかが論議されているということです。

 

ちなみに当時、広く使われていた聖書は、ギリシャ語の七十人訳の聖書であったと言われています。

ユダヤ人の学者らも、当時の国際語であったギリシャ語を使っていたので、

聖書もギリシャ語のものが使われていたのです。

 

聖書考古学者であるスティーブ・ルッドゥ氏は、次のように宣べています。

 

 「歴史的な、二回の別々な件において、ユダヤ人らは自分達の神学的な敵対者を貶めるために、

 自分達自身の聖書を自ら穢すことをした。

 紀元後160年~200年においてユダヤ人らは、クリスチャンに敵対するために

 創世記の年代記を改竄(かいざん)した。

 また、彼らは無意識のうちに、エズラが紀元前458年に、

 古代へ古代へブル語からアラム語-ヘブライ語に直す時に、

 サマリヤ人に対抗するためにヨシュアの祭壇の場所を

 ゲリジム山からエバル山に変更した過ちを繰り返した...」

 

スティーブ・ルッドゥ氏の主張は、

反クリスチャンのユダヤ人たちは、聖書の真理を覆すために、

ユダヤ人の伝統的な秘密の教え「セダーオラム」を用いて、聖書を改ざんし、

紀元160年にジッポリという場所において、ラビ、ヨセ・ベン・ハラフタ氏が少数のユダヤ人らと共に

マソラ訳写本を作り上げたということです。

それによると、メシアの到来時期は、イエス様の生涯の時期と合致しないことになって、

イエスがメシア(救い主)であるはずがないという主張でした。

またサマリヤ人に対抗するためにも、自分たちに都合の良いように、

聖書を改竄しているということです。

 

上記にあげたリンクに「セダーオラム」の内容が詳しく書かれていますが、

多くのユダヤ人が聖書よりもこちらの方を信じているということが主張されています。

 

また、古代言語学者であり聖書学者であるマイケル・S・ヘイザー氏のブログによると、

死海写本(明らかに紀元前に書かれていて、より原典版に近い)が発見されたことによって、

正確であるとみなされていたマソラ写本(あるものは中世に書かれたもの)に、

多く死海写本の言葉と違っていたことが確認され、

その一方で、七十人訳は死海文書と一致しているということです。https://blog.oup.com/2013/07/septuagint-christianity-bible-dead-sea-scrolls/

 

 

このようなことから、これから古代歴史について考えて行く時、

訳はあくまで人がしたものなので、完全ではないかもしれませんが、

七十人訳聖書に書かれた年代を基にして行きたいと思います。

 

 ...そして聖書の言は、すたることがあり得ない 。

                               (ヨハネの福音書10章35節)

 

―パート68に続く

 

 

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まだ聖書を読み始めたばかり・・・

と言う方にはちょっとややこしいお話だったかもしれませんが

つまり、原典版に近い死海写本が発見されたことによって、

七十人訳は死海文書と一致してるため、七十人訳聖書に書かれた年代を基にして

この「ひとしずく」「黙示録」シリーズも、進められて行くといったことです

 

私たちが今、手にしている聖書よりもっともっとたくさんの文書が残されていたのですね

だからと言って違うことが書かれているのか?と思うかもしれませんが

それは全くそうではなく、首尾一貫しているのです(エノク書とか)

それにしても、聖書を改ざんしてイエス様が救い主ではないと主張しようとしても

そうはなりませんね

なので、やはり聖書って素晴らしいです

 

悪人と詐欺師とは人を惑わし人に惑わされて、

悪から悪へと落ちていく。

しかし、あなたは、自分が学んで確信しているところに、

いつもとどまっていなさい。

 

あなたは、それをだれから学んだか知っており、

また幼い時から、聖書に親しみ、

それが、キリスト・イエスに対する信仰によって救に至る知恵を、

あなたに与えうる書物であることを知っている。

 

聖書は、すべて神の霊感を受けて書かれたものであって、

人を教え、戒め、正しくし、義に導くのに有益である。

それによって、神の人が、あらゆる良いわざに対して十分な準備ができて、

完全にととのえられた者になるのである。

(第二テモテ3:13-17)

 

 

感謝します

                          *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○

 

 

また暑さが戻ってきたようですね

夕べはさすがに寝苦しくて、窓を開けて寝ました

ちょうどお月様が顔を覗かせて月明かりが部屋に差し込んだので

しばらく祈っているうちに眠ってしまいました

優しい、優しい月明かりのベールをかけてもらって・・

 

 

                                                 (2017年8月 新潟にて)

今日もありがとう~ラブラブ

 

 

 

 *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

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私達が主の御声を聞くことにおいても成長できますように。

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音譜夜も昼も 昨日も今日も 永遠に主をたたえ 

     つらい時も 倒れる時でも いつも主をほめ歌う音譜                                      (6:49)                      

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