E07エラー!BUFFALO製TeraStation TS-TGL/R5からデータ復旧! | RAIDデータ復旧事例 | デジタルデータリカバリー

RAIDデータ復旧事例 | デジタルデータリカバリー

デジタルデータリカバリーのRAIDデータ復旧事例。トラブル発生から納品までを追ってご紹介します。

今回はPCB基板が破損し、データにアクセス出来なくなってしまった
TeraStationTS-TGL/R5からデータを復旧した事例をご紹介します。

◆今回ご依頼頂いた機器
Buffalo製 TeraStation(テラステーション) TS-TGL/R5
RAIDレベル:RAID5 構成台数:4台構成


Buffalo製 TeraStation(テラステーション) TS-TGL/R5


発端

今回データ復旧を依頼して下さったのは東京都に本社を構える製薬会社様。

系列工場事務所で使用している機器に異常が発生し、

ご連絡をくださいました。


検査データベースの入力フォーマットにアクセスしようとしたところ、

フォーマット自体にアクセスが出来ない状態になっていたそうです。

何度アクセスしようとしてもアクセス出来ない為、本体を確認してみたところ、

E07エラーが表示されていました。


E07エラーとはハードディスクを認識できない状態です。

メーカーホームページ等でも、このエラーが表示された際は自己復旧は行わなわず

修理におくるように案内されています。


しかし、今回お客様は偶然同型の筐体を保持していた為、

本体の接触不良と勘違いしてHDDの入れ替えを行っていました。


入れ替えを行った後もアクセスが出来るようにはならなかった為、

元の筐体にもどすことにしたそうなのですが、このとき、エラーの点灯していなかった

HDDも認識されない状態になっている事に気づいたそうです。


すぐにメーカーに連絡をしましたが、

自己対処を行ってしまったのもあり、データの保証は出来ないとの回答があったそうです。

また、これまでの検査データベースの内バックアップが取れていないものがある為

データ復旧業者に問い合わせてみようという事になったそうです。


診断

工場から直接機器を送ります、ということで、

翌日当社にご依頼の機器が到着しました。

早速待機していた技術員が診断に入ります。


筐体の入れ替えをしたという事でしたが、アクセスが出来ない原因は

PCB基盤の破損が原因でした。


HDDの部品交換は、互換性のある部品がなければ行う事が出来ません。


たとえ、部品の交換をしたとしても、データが読み出せるようにはならないのです。



PCB基盤とはプリント基板の事。
基板部品1つとってもHDDはとても精密で繊細なのです。



基板復旧の技術導入を行った記事はコチラ


当社ではこれまでの復旧の経験から、

部品をそろえておくことが重要だと考え、あらゆるメーカー、地域、

年月日に製造されたドナーハードディスクを常時1000台以上保有しており、

部品がないことで復旧が遅れることがないよう、

あらゆる部品交換に対応できる体制が整っています。


今回も、適合するドナーハードディスクの在庫があることを確認し、

最短で翌日の納品が可能であることをお客様へお伝えいたしました。


部品の有無はすぐに確認!


すぐにもデータを復旧したいとのご要望でしたので、

そのまま優先的にデータ復旧の作業に入らせていただきました。



復旧

PCB基盤は、ハードディスク全体の動きを制御する命令を出している部分です。

ここが破損してしまうと、ハードディスクが正常に動作しなくなってしまいます。


今回は、PCB基盤の破損が起きていたDISK①の基盤を交換し、

クローンディスクを作成、4台全てのDISKを使用してRAIDを再構築し

データを抽出致しました。


通常、RAID5であれば全てのDISKを使わずとも、

3台のDISKでデータの抽出が可能です。

しかし、今回は一部データの欠損が見られたため、その部分を補うために

4台全てのデータを使用することでデータを100%復旧することが出来ました。



部品の交換は、データの記録部分が傷ついてしまわないよう
クリーンルームと言う特別な設備で行います


クリーンルームは気流の流れが制御されていて、
チリやホコリが舞い込むことがありません。
当社ではクラス100の大型クリーンルームを完備!


納品


無事、ストックのドナーを使用して即日復旧を完了したデータを

納品用HDDに入れてお客様へお送りします。


データは現場で確認するので、直接工場へ納品して欲しいというお客様の

ご要望通り、使用されていた工場事務所へ届くように丁寧に

梱包して発送を完了。


当社では物流専門の部署があり、ハードディスクの取り出し・梱包・管理も
熟練のスタッフが行っておりますので即納が可能なのです。


翌日、機器を受け取って中のデータを確認できたとご連絡を頂きました。

研究結果の発表に必要なデータも含まれていたということで

早い納品で非常に助かったと喜んで頂けました。


データ復旧では、技術や設備はもちろん、

ドナーとなる部品の有無にも復旧が出来るかどうかが大きく左右されます。

当社では、部品が無いから復旧が出来ないということがないよう

常に即日復旧に対応できる環境をこれからも維持して参ります。