ごきげんよう。
食べてばかりの栗毛馬です。
昨日は、大晦日に買ったチョコレートの話を書きました。
引き続きチョコレート話ということで、今日はザッハトルテについて書きます。
これもかなりの時差がありまして、昨年の話です。
昨年晩秋から冬にかけて。
アンリ・シャルパンティエのお菓子を立て続けに食べたら、気になっていたザッハトルテがますます気になり、「食べずにはいられない!」という気持ちになりました。
それで、買ってきました。
見てください、このトゲトゲしい姿…!
まるで要塞のよう。
中に魔王でも住まっているのではないかと思われます。
しかし、それは考えすぎ。
このケーキの正式名称は「王様のザッハトルテ」。
したがって、周りのトゲトゲはきっと王冠を模しているのでしょう。
では、いただきます…とフォークを入れようとして、私は途方に暮れました。
いったい、どこから食べたらいいのだろう。
とりあえず、これは除かないと…と、チョコでできたトゲトゲをひっぺがそうとしましたが。
ガッチリとケーキにくっついて、びくともしません。
一足先に食べ始めた家族の様子をうかがうと。
トゲ板をはがして、もりもりと本体に進んでいます。
「ねえ、これ取れないんだけど。どうやって取った?」
聞くと、
「力で!」
シンプルな答えが返ってきました。
そうか、ならば仕方ない。
フォークを構え、トゲ板と本体のくっついたところ目掛けて
ガガガガガ!
フォーク連打攻撃です。
すると、本体のコーティングチョコにヒビが入り、やっとはがすことができました。
しかし…、上掛けチョコごと持って行かれ、無残な姿となったケーキが、なんとも憐れ。
スポンジが露出したところにフォークを突き刺し、一口分を確保しようとしたら。
ぼろぼろぼろ…。
スポンジが、細かく崩れてしまいました。
「…」
冷蔵庫から出したてだったのが、いけなかったのでしょうか…。
食べにくさでは、あのナポレオンパイに勝るとも劣らないと思われます。
スプーンを持ってきて、スポンジだったものをすくい取って口に運びましたが、ほろほろすぎて、味なんかわからない。
ならばとチョコレートの部分をかじれば、ただただ甘い。
「う…甘い。チョコ多すぎ…」
私は、チョコレートは嫌いじゃないけれど、猛烈に好きというわけでもありません。
特に、べっとりしたもの、塊のもの、妙にヌルヌルしたもの…濃くて甘すぎるものが苦手です。
チョコレートが、パンやクッキーなどと組み合わせられたものは大好き。
例えばバケットショコラ、コロネ、マカダミアクッキー、アルフォート、チョコボール。
でも、例えばガナッシュだけの一粒チョコ、じっとりと陰険なフォンダンショコラ、濃厚なくせにカッサカサで口の水分みんな持ってくガトーショコラなんかは遠慮したい。
そんな嗜好を持つ人間に、アンリ・シャルパンティエのザッハトルテは荷が勝ちすぎました。
最早スポンジとは言えないボロボロに辟易し、とんがり板チョコの甘さにむせつつも攻略を試みましたが。
「もう無理、今日は半分だけにして残りは明日食べる。賞味期限は今日中だけど、一日くらい大丈夫でしょ」
匙を投げました。
その一方で、チョコレート大好きなうちの老婦人こと母は、
「そうお?私は全然平気!でも甘いし飽きるわね」
などと言いながら快調に食べ進んでいるから驚きました。
「これ、砂糖とカロリーが凄いよ。全部一度に食べるのは体に悪いよ…!三角板チョコは残しておいて、明日パンにでも挟んだら。きっとその方がおいしいよ」
慌てて止めましたが、
「そうねぇ、でも取っておくのも気になって鬱陶しいわ」
最後まで食べつくしておりました(凄い)。
翌日。
「やっぱり、私はいらないや。食べない?」
残しておいたケーキの、黒々としたチョコレートぶりに恐れをなして打診すると。
「本当?!」
大喜びで、食べておりましたとさ。
私はひっぺがした三角板チョコをもらい受け、バターと一緒にパンに挟んでいただきました。実においしかったです。
私はチョコの分量はこれくらいがいいな。
アンリ・シャルパンティエのザッハトルテは、筋金入りのチョコ好きさんにおすすめしたいです。




