ごきげんよう。栗毛馬です。
6月ももう終わり。梅仕事に精を出された方も多かったのではないでしょうか。
私も梅酒を漬けたり、梅シロップを作ったり…などと、簡単な梅仕事にいそしんだこともありますが、数年前に梅シロップがおかしなことになって以来、遠ざかっています。
代わりというわけではないですが、今年初登場したのが、ジンジャーシロップ。
うちの老婦人こと母が作りました。
レシピは小嶋ルミさんです。
先日の「おもてなし準備」で色々なレシピ本を読み漁ったときに知り、「作ってみたくなった」のだそう。
「生姜を切って砂糖と水で煮るだけだから、私にもできると思って」と。
できあがったシロップは早速炭酸水で割り、自家製ジンジャーエールに。
「簡単で、すごくおいしい!さっぱりしてる!」
と、自慢げなLINEが仕事中に入りましたよ。
帰宅してから、私も味見をさせてもらいました。
シロップ適量と生姜をグラスに入れ、そこに炭酸水を注ぐと。
シュパー!シュワッシュワッシュワ、パチパチパチ…!
「ぐはっ!ごほっごほっ」
私は思わず奇声を発してのけぞり、大急ぎで顔を背けました。
というのは、炭酸が猛烈にスパークし、近づけた鼻を攻撃してきたからです。
生姜エキス混じりの間断ない小爆発、おそるべし!
鼻から喉、目までやられて、飲むどころではありません。
まるで水上花火です。
細かい火花が、痛い痛い。
「早く飲んでみてよ!」
老婦人が急かしますが、無理な相談。
オープニングの大連発が収まって、ほとぼり冷めたと思っても、まだ鼻に来る。
「これ…、よく飲めたね!まだとても無理。鼻が、鼻が」
「あら、私は全然そんなことなかったわよ!あなたの鼻、おかしいんじゃない?」
どっちが!
老婦人はいったいどいう鼻をしているのでしょう。
そりゃ、私だって早く飲みたいさ。
そこで、攻略を試みました。
鼻をつまむ→飲めない。
息を止める→鼻孔がチクチクするのは変わらない。ダメ。
鼻から少しずつ息を吐きながらグラスを近づける(鼻息で炭酸を吹き飛ばす作戦)→攻略成功!やっと飲むことができました(今さらですが、ストローを使えばよかったのかもしれません)。
うん、おいしい。
生姜の風味と香りが鮮烈です。なんて刺激的な風味と香り。
シロップの量で濃度や甘さを調整できるのもとてもいい。
甘すぎず、さっぱりしています。大人のジンジャーエールと言った感じ。
水割りでもお湯割りでもよく、紅茶に入れてもおいしそう。
ミルクティーに入れたらチャイ風になるかもしれませんね。
そうだ、シロップを少々取り分けて、シナモンやカルダモン、八角などを漬ければ、簡単に『チャイの素』が作れるかも?それもまた乙なものでしょう。
煮た生姜はシャリっとした歯触り。
ほどよいピリピリ感がいい具合に刺激的で、気分もシャッキリ。
「そう、生姜もおいしいのよ!」
老婦人はシャリシャリと何枚も平らげていましたが、糖分摂り過ぎになりますのでほどほどに。
それから、鼻とのどが弱い方は本当にご注意を。
生姜と出会った炭酸のパワーは侮れないものがあります。
小嶋ルミさんのジンジャーシロップは、複数の本に掲載されています。
手持ちの中では、次のとおり。
少しずつ、配合が違います(現状に満足することなく、常に進化し続ける小嶋ルミさんならではのことです)。