ごきげんよう。栗毛馬です。

 

昨日の続きです。

 

店員さんがお見立てくださった、カレ90。

自分では思いもよらない色と柄だったけど、とても素敵。

 

 

 

 

 

思い切って冒険してみるか、やめておくか…。

 

「では、こちらを」

今にも口から飛び出しそうになった言葉をぐっと飲みこみ、考えたのは、次のこと。

 

本当に自分に似合うか?

使いこなせるか?

 

(手に入れてしまえば、どうにかなるんじゃない?)

心が動きましたが、実はちょっと、いや、かなり気になるところが…。

 

誰しも、好きな模様や得意な配色があると思うのですが、逆もまた然り。

実はこのカレ、私にとっては「苦手」の宝庫!(お好きな方にはすみません。「自分には似合わないから苦手」という意味です)

 

「苦手」な要素が多い。あまりにもその範囲が広い。

でも、配色はとても魅力的。得意ではないけど、大好きな組み合わせ。

 

違和感を飲み込めるか。妥協できるか。

 

それから、もうひとつ。

バイアス折りでの柄の出方がとても気に入ったけど、私はバイアス折りで使うことはほぼありません(風呂上がりの人みたいになってしまうので)。

 

だから、バイアス折りでの見え方に惚れたから、という理由で買うのはどうかと思う。

 

「別の巻き方を試してみても、よろしいですか?」

ことわったうえで、よくやる巻き方を試してみました。

 

すると。

 

…あ、こりゃあ。

 

どこを出しても苦手部分がババンと表れる。

しかもその苦手は「色」「柄」両方、その共演という、大変残念な二重唱…!

 

おまけに、このカレの命である配色の美しさがほぼ全く生かされないのでした。

「いい面が強調され、苦手な面はうまいこと引っ込む」バイアス折りとは全く逆。

 

うん。やめとこう。それが正解だ。

残念だけど。すごく残念だけど。

買って帰って衣装合わせして、色々試してみたいけど…!

 

8割がた購入に傾きかけていた気持ちを鎮めるのは大変でしたが、こちとらド庶民です。

完全に好きとは言えない、使いこなせるかもわからない商品に大枚8万も出すのは無理です。

 

似合って、ぞっこん惚れ込んで、使い勝手も良くて、仮に欠点があっても全く気にならない、そんなレベルのものでないと買えないし、買うべきでない…。

5万7千円で買えた時代とは違うのよ。



 

せっかく素敵な提案をしてくださった店員さんには申し訳ないのですが、買わずに帰ってきました。

 

 

今回は購入に至りませんでしたが、おかげでスカーフの見方が変わりました。

「好き」の間口も広がって、

「あれはどうだろう?」

「これはどうだろう?」

色々想像しながらオンラインを見るのが、さらに楽しくなりました。

 

世界を広げていただくご提案でした。

応えられなくてごめんなさい!