ごきげんよう。栗毛馬です。

 

先日、日本橋タカシマヤへ行ったときのこと。

 

「今は、何が出ているかな…」

ワクワクと足を運んだ巖邑堂には、素敵な上生菓子がいくつも。

 

上生菓子は…偏見を承知で申し上げますが…見た目はとても素敵だけど、しょせん練り切りだから…。

 

重きを置かれているのは、味より見た目の印象。

そりゃあ息を呑むほどの美しさだし、心を動かされもします。ただ、味の想像がついてしまうし、だいたい似たり寄ったりよね…その割にとてもお高いから手を出しかねる、というのが本音。

 

いや、巖邑堂のは食べたことがないから存じません。さすがの味であることは間違いないと思います。私だっていつかは食べてみたい。

 

でも、それは今日じゃない。黒文字がすとん、と素直に入って、口の中で「さなさなっ」と溶ける練りきりより、もう少し食べ応えのあるものを食べたい気分。

 

上生菓子ではなくて何かないかな?素敵なもの…。

 

あったのは、いちご大福でした。

 

ただし、顔とピンクの花飾りつきの、かわいらしいもの。

それがにこにこと並んでいます。

 

…うーん。どうしてこうなった?

「かわいいもの」に特有の媚び感があまり好きではない私は眉根を寄せました。

 

かわいいけれど、率直に言って、少しばかり幼稚、かな…。

巖邑堂らしい、洗練と雅はどこ行った…?

らしからぬデザインにうろたえ、購入を迷いました。

 

でも、せっかく来たのだから巖邑堂のお菓子を持って帰りたいんだ!

 

半ばしぶしぶ、いちご大福を買いました。

期間限定で今しか食べられないんだから買っておくべき、と言い聞かせて。

 

明日に続きます。