ごきげんよう。栗毛馬です。
プロジェクトの続きです。
本日は第3回。
第2回はこちら↓
さあ、画面整理もできたことですし、作業に入ります!
スカーフの図案を、トレーシングペーパーに写し取るのです。
机にカリックアポンプを広げ、上にトレーシングペーパーを重ねます。
動かないよう、辞書などを置いて固定しようとしましたが…、相手は薄く柔らかくすべらかなシルク。おまけに、折り皺があるから平坦ではありません。山あり谷あり。
ふにゃふにゃと頼りなく動きまくり、あっちをちょっと引っ張ればうぃーんと歪み、こっちを引っ張ればくぃーんと歪み…埒が明かない。
長い文鎮が二つあればいいのでしょうが、ないものは仕方ない。
なだめすかしてどうにか整え、さあ写すぞ!という段になって、はたと手が止まりました。
私は、筆記具は細いミリペンを使うつもりでいましたが。
インク、裏抜けしないだろうか?急に不安になったのです。
もし、インクがトレーシングペーパーを通り抜けてカレを汚したら?とんでもないことです。そんなことは絶対に許されない。
では、シャープペンでなぞる?いやだ。尖っているから布を傷めるし、芯の粉でカレが汚れるかもしれない。
ボールペン?論外。
やはり、ミリペンしかないんだよなぁ…。
下に紙をあてがって、トレーシングペーパーの端で何回か試し書きをしました。
ふむ…、裏抜けはしないようです。
でも、不安は残ります。なるべく筆圧を加えず、よろよろとなぞることにしよう。
いざ、参る。
もとより、この段階で精密に正確に写し取ろうなんて思ってはいません。
そんなことは不可能です。
色の濃い部分は線が見えないし…。
馬、馬車、人、それぞれのシルエットと位置がざっくりと写し取れればいい。あとはなんとかします。
しかし、その程度でも、なぞる作業は大変でした…。
まず、高級な布の上でペンを使う、その行為自体が恐ろしい。
ペンをうっかり取り落とし、カレに変な線やら点やらつけてしまったら…悔やんでも悔やみきれません。
さらに、作業自体の困難さ。
動き回る布と、薄い紙。
なんと、ペン先を当てただけで、下の布が動く。
「動くな!」
押さえたようと触れた指先が衝撃になり、さらに動く。
ペンを動かすと、ペンの動きに引っ張られてまた動く、というか布が引き攣れる。
うわあ、前途が多難すぎる。
こんなんじゃ、大まかな形を取るのすら、大変だよっ。
線描と点描を併用するしかないか…。ますます作業の難易度が上がります。時間もかかる。
度々、実に度々、位置を修正しながらのトレース。
左に合わせれば、右がずれる。逆もまた然り。
ああ、もう!
途中からあきらめました。大体でいいや。
そして、やっと「写し」が終了しました。
困難だったわりに、出来上がったのは妥協の産物。残念!


