ごきげんよう。栗毛馬です。
紆余曲折ありましたが…庶民は、ついにボリードを手に入れました(直営店で買ったのではないけれど)。
初めての、エルメスのバッグ。
帰宅するや否や、袋からオレンジボックスを取り出しました。
残念ながら、箱にリボンは掛かっていません(注:箱の中に入っていました)。
せっかくだから直営店みたく、キュッとリボン結びにしてほしかったな…。
エルメス商品の開封につきものの、茶色のリボンを指先でつまんで すっ、すっと解く あの動作がないのがちょっと寂しい。
パカッと開けると、薄紙。
上下左右に開くと、やっと保存袋が出てきました。
エルメスの保存袋はさすがに立派です。厚地でしっかりしており、重みがあります。
巾着の口を緩めて、ゆっくりと取り出します。
ようこそ、ボリード!
ようこそ、うちへ!
さあさあ、袋から出て、楽にしてくださいな。
これが、私のボリードです。
へたくそな写真ですみません…。いいのが撮れたら、差し替えます。
なんて気品があるのでしょう。
硬く、しっかりと形作られたハンドルはほっそりとして、優美なカーブを描いています。
さらりとざらりの間のような手触りの革。
上品な光沢。
ボディに走るステッチ。
ぷっくりマカロンが、なんか好き。
四隅のカーブの、まろやかさ。
底面も美しい。
地味な中に、芯の強さと、ゆるぎない美しさがある。
誇り高く、賢く、美しい、貴族の老嬢のようではありませんか。
ちょいと失礼…中を見せてくださいな。
ファスナーのプルタブをつまんで、引っ張ります。チチチチ…手ごたえは、結構固め。
意外と手強い。しっかり押さえて、しっかり引っ張らないと動きません。つつましさと身持ちの固さを感じます。
内側も、革張り。
革は柔らかく、ややしっとりした感触。滑らせる指先が気持ちいい。
ああ、いい手触り。ずっと触っていたい。
きらりと光る、刻印。
ああ、素敵だ。私のボリード。
なでなでして、柔らかいハンカチでくまなく拭き上げて、日光にかざしました。
浄化完了です。
さあ、早速、衣装合わせです。手持ち服との相性を確認せねば。
いわば、ボリードの歓迎会です。
まずは、なんてことないスタンダードな白シャツとパンツに。
わっ、すごい。ボリードが加わると、装いの格がぐぐぐぐぐっと上がります!
知ってたけど、小物って本当に大事。
だからこそ、シンプルな服にカレを巻くコーディネートが好きなのだけど。
改めて、小物の力を認識させられました(ボリードは大物ですがね…)。
次は、シャツの首元にさっとカレを巻き付けて。
→合わないわけがない。
シャツを、膨らんだ袖のややフェミニンなのに替えて。
→いいね!甘ったるくならない。ボリードの落ち着いた雰囲気がうまく中和してくれています。
さらに、パリッと爽やかなストライプのシャツに。
→もちろんぴったり。ボリードの曲線が、柔らかさを加えてどこか女らしい印象に。
どんな服にも余裕たっぷりに対応するボリード。
フェミニンな服にはマニッシュな香りを、マニッシュな服にはフェミニンな気配をプラスしてくれるようです。ボリード、変幻自在。
では、ジャケットを羽織って、パンツスーツに。
→わっ、仕事できそうな人が現れた!
トレンチを羽織って。
→これ最高!
アクアスキュータムのトレンチの、ゆるぎない正統感と品格、歴史の重みを感じさせる風格にベストマッチング。
今度は、ウール系のシンプルなコートにカシシルをグワッと巻いて。
→上品な中にちょっとした迫力を感じさせる装い。
これはどうかな?ややスポーティーなダウンコートにもOK。
首が詰まったネイビーの、圧縮ウールをたっぷり用いた、ふんわり広がるAラインのワンピース。パールのネックレスを合わせて、シックかつドレッシィに。
→ボリードが、手から生えてるみたいによく合う。
では、次はデニム。
シャツに、裾が切りっぱなしのブラックのデニム。
首にバンダナカレをひと巻きしてボリードをつかむと、あら不思議、「ただのカジュアル」があっという間に「素敵なカジュアル」に!
ジレなんか羽織るのも抜群に合う。
今度は、夏物のワンピース。薄くてシースルーの、ひらひらしてるやつ。クローゼットから引っ張り出して、着てみます。
→ちょっと重いかな?いいえ、そんなことはありません。ボリード先生、きっちり合わせてきます。
27センチの、この大きさがいいんですね。絶妙だと思います。
マニッシュ、フェミニン、カジュアル、きちんと。重衣料、軽衣料。
すべてに余裕しゃくしゃくで対応してみせてくれました。
足元にもこだわりません。パンプス、ブーツ、ローファー、スニーカー、なんでもござれ。
気品があるのに、威圧しない。派手さはないのに、地味すぎない。
軽くて、しっかり自立する。
ボリードに、死角なし…!
どこまで守備範囲が広いんだね、君は?